星野一義と行くサーキット体験ツアー/ツインリンクもてぎ

【コースデータ】
コース名称:もてぎ北ショートコース
コース 長:1,000m弱
コース 幅:広い
高 低 差:0m
使用マシン:PK-90
所 在 地:栃木県芳賀郡茂木町桧山120-1 ツインリンクもてぎ内


●7-23-2000(Sun.) もてぎを大御所と走るの巻・その1

 なんでもお題は「星野一義と行くサーキット体験ツアー」って企画だったらしい。らしいというのは、お友達が当選したJ-PHONEさんのキャンペーンに、同伴者として参加出来たのでした。わ〜い、北ショートコースでのイベントだじょぉ。今回は東京駅からラクラクバスツアーだったし、往きの道中は久しぶりに会ったお友達としゃべり倒していたので、サッサと本題に入りましょ。今回は2日間分のレポートなので、いつにもまして強烈に長いです。カートのお話だけ拾い読みしたい方は、一番上のポップアップもご利用くださいね。

 さて、まず着いたらおべんとタイムと、カンタンなレクチャー。もてぎって何度も行ってるけど、ホテルのある場所まで登ったのは初めてでしたん。会場のレセプションホールにはどでんと横断幕が張ってあって、ご飯を食べ食べみなさんが口にしていたお言葉は「で、主役はいつ来るのぉ?」でございました。うんうん。でも、大御所はココで一緒におべんとを食べたりしないと思うじょ。壇上ではこのツアーを企画した方のご挨拶があって、ツアコンさんから今後の予定とグループ分けのお話。「ご当選者40組80名さま」をど〜やって分けるのかというと、一行はバス2台に分乗してもてぎ入りしたわけですが、これが延々2日間Aグループ、Bグループに分けて行動することになります。今後ツインリンク内はどこへ行くのも、最初に八重洲で振り当てられたこのバスで移動なのよ。そう、どこへ行くのもね。んふふ。

 大御所と本山くんはちろっと現れて、サクッと一言ずつ挨拶して、すぐに準備に向かいます。あれま、そんだけ・・・。我々もすぐに北ショートコースへ行くのかと思ったら、ホテルの入口になぜかペースカーが。なんと最初のイベントは、このプレリュードに先導されてオーバルを走るそう。えっ、このバスで? もてぎのバスとかイエローバードに乗るわけではないのね。場内は笑いとどよめきでしたが、せめてドライバーはもてぎの人に変わるのかと思ったら、乗ってきた日の丸自動車の運転士さんがそのままオーバルも運転しちゃう。がははは、いいぞぉ。私が運転士さんだったら、おうちに帰ってから自慢するだろうなぁ。

 この日オーバルはストックカーの走行があって、2台のバスの左右をブンブン駆け抜けていきますが、ロードコースでは50ccの6時間耐久という聞くだけで気が遠くなりそうなレースをやっていました。オーバルコースをゆっくり走る観光バスから、耐久レースを物珍しげに見学してましたが、あっちもさぞやビックリしたことだろう。「バンクって思ったほど傾いてないのね」なんて言ってましたが、最大斜度は10度とのことで前をゆく1号車はかなりの傾きよう。そうか、ラグジュアリーな設計のバスだから、あまり傾斜を感じないのだな。もっとも富士の30度バンクを見た後だと、どのバンクも大した傾斜には見えなくなっているのかもしれないけどね。そしていよいよ、お待ち兼ねのカートグランプリに向かうわけですが、ここでもう1度「待った」が入ります。くぅ。

 我々は予選Bグループだったので、先にAグループだけ予選に向かうとのこと。取手のせんせの「タイムアタックは3回目までに出ないと、マシンもタイヤもボロボロでしょう」というお言葉が脳裏をよぎり、ちとヤな予感がしたのですが、Aグループが北ショートコースで予選をやってる間に、我々Bグループは「コレクションホールの見学」という時間潰しスケジュールから入ります。けっこ〜時間余るなぁと思っていたのに、そこはそれ。「団体行動」のお約束として早目早目に集合時間を言われるので、4輪の部をダラダラ見てたらもう時間。中は1回見たことあったけどチョコチョコ配置替えもしてるようで、99年参戦用のプロトタイプを堂々の1階に展示してしまうあたりが、ホンダさんの意地が感じられてなんだか物悲しかったじょ。

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【北ショートコース・グランプリ】(晴れ)コースコンディション:ドライ

 ひゃっほ〜っ、ココが北ショートコースなのねん♪ ありゃ、こんなに広いのに、コース内の高低差ってないのね。コースに横付けされるなり心踊ってみましたが、Aグループの予選が押していて、まだタイムアタックが2組分残っているのだそう。それならそれで早く降りて見学したいのだが、「外は猛暑ですから打ち合わせをしている間、みなさんはバスの中にいてください」って、おいっっっ。カーターの気持ちを分かってくれよぅ。いへ、フツーに考えたら親切なのでしょうけど、わたしゃ早くコースが見たいのだよぉ。人の走りも見たいのだよぉ、どのマシンが調子が良いか見たいのだよぉ、でもでも私の席はコースに遠いほうの窓側なのだぁと、心の中でじたじたすること10数分。

 残っていたのはAグループの女子2組目と男子の最終組だったようで、遠目にチラと見える女子2組目は異様なスローペース。お友達は「初めてカートに乗るんだし、人様にだけはぶっけないようにしないと」と、やや緊張気味でしたが、あ、こりゃだいじょ〜ぶ。絶対、安全。ぶっけるような速度じゃないと見た。で、持参したせんせ方のコメントと、レコードラインのプリントを見せて予習タイム。長年F1を見ているだけあって、レコードラインをすんなり理解したのはさすがですが、「意味は分かるけど、この通りに走れるかどうかが問題だなぁ」って、そりわ言わないお約束よぉ。自慢ぢゃないけどわたくしだって、言われたとおりに走れる自信はありまへん。わはは。いいの、いいの、楽しければ。予習タイムの雑談中に、んでわど〜ぞということになり、やっとコースを生で拝めます。きゃっきゃっ。おべんとタイムでは私服だった星野せんせと本山選手も、さすがにコースではウェアに着替え、やっと見慣れた姿になっておりました。

 で、お2人方は何をアドバイスしてくれるのでしょ、わくわく・・・という期待も虚しく、ツアコンのおに〜さまから「無理な追越しはしない」「モータスポーツはキケン」という妙な刷り込みをされ、「コース内での事故は今回のツアーの保険対称外」という、おべんとタイムに聞かされたレクチャーをも1度反復。あ、あれ。なにかカート初体験組を威嚇しているような。「モータースポーツは身近な楽しいものなのよん」というイベントのハズでわ。ま、長袖・長ズボンで来るようにってお達しがあったのに、厚底・超ミニ・肩・背中丸出しという、着てる部分より出ている部分のほうが多いおね〜さま方や、くるぶしまであるニットの超ロングタイトスカートのおね〜さまとか、思った以上の強者もいたし、言いたい気持ちは分からんでもないけどね。今回のツアーでは絶対にお目に掛かれないと思っていた出で立ちだったので、う〜む、モータースポーツファンて意外と底辺が広いかも・・・と妙なところで感心する私。

 ちなみに腕のケガと火傷防止のために、半袖&ノースリーブなみなさまは事務員の腕カバーみたいなのを貸し出されるのですが、「みたいなもの」つーかどう見ても「腕カバー」なので、これって普段の北ショートコースには絶対に置いてないだろう。ご準備、ご苦労さまです。そしてカートの説明に入るのですが、わたしゃてっきりお初のコースで必ず受ける「まず左足がブレーキで、右足がアクセルで〜す。どちらもちゃんと踏めるかどうか、座ったらすぐに確認しましょう」なんてトコからレクチャーされるのかと思ったら、カートの説明は「この車はエンストしませんし、ブレーキとアクセルとハンドルしかありませんから、運転はみなさんが普段乗っている車より遥かにカンタンです。」って、おいっ。あとはコースマーシャルが申し訳程度に旗の説明をして、いじょ。おろっ。いいのか、それで。普段の北ショートコースのお客とわ、違うんだじょお。

 辛うじて星野せんせがドライバーらしく「今日はすごく気温が高いので、あまりいいタイムは期待できませんが、男性の速い人で55〜56秒台、女性では1人だけ1分切った人がいたかな。みなさんはまず1分を切ることを目標にしてください」と目標タイムをアドバイス。「燃える男・星野」にしては無難な解説でしたが、ま、仕方ないっすね。自分の名前がついたツアーで、今日初めてカート体験する方も大勢いるのだからして、「とにかく根性でひたすら攻めろ」とか、「複合は最短ラインで駆け抜けろ」なんて言うワケないものね。でもでも司会のおに〜さんっ。「他になにか本山選手からアドバイスはありますか?」って、「他」はないだろぉ「他」わぁ。

 カーターはこの人のアドバイスを聞きに来ているのだよ、一昨年のFポンのチャンピオンなんだよ、去年はGTでも総合優勝したし、F3に上がる前はカートの全国大会でやたら優勝しまくった人なんだよ。お昼にも大御所が「ボクはカート出身じゃないので、カートのことは本山に聞いてね」って言ってたじゃないかぁ。あぁ、だがしかし。時間が押してることもあって、スピードに慣れるまではコースアウトに注意してねん、最初はステアリングが重く感じるけど切った分だけ曲がるから、フツーの車よりスピンしやすいので丁寧にドライブしてねん、でアドバイスは打ち切り。えっ。こりで初めて乗る人に「1分切れ」っつーのは無理だと思うじょ。マシンもさんざAグループが乗ったのに、タイヤを変えるでもなく特にメンテもしてないし

 ま、どっちにしろわたくし全12組の予選で11組目なので、予定表を見た段階で多くは期待してなかったのだが。前日は大御所のために念入りにメンテをして、タイヤも最初は新品だったと信じましょ・・・なんてな。文字ではぶつくさ言ってるけど、心はウキウキわくわくに決まってるぢゃん。えへへ。したがってあまり人の話は聞いておらず、ひたすらホワイトボードのコース図とにらめっこしてたのでした。ほほほ。だってすぐに予定が変わるから、聞いてても分からなくなるんだも〜ん。80名弱を束ねるのって、大変なことなのね。ふぅ。



 さて予選はAグループ・Bグループ各40名ずつに分かれて、総勢80名で争われます・・・って、あれ。出走予定表を見ていたら、70名になってるじょ。往きの点呼で確か全部で78名とか76名のツアーとか言っていて、「キャンセルが1〜2組でたのかね?」なんて言ってたのですが、ココで走らない人っているのかなぁ。なんと勿体ない。代わりに人様の名前で2〜3回走ってしまいたいと思ったものですが、ことわたくしに限りそれは絶対出来ない状況だったのでした。がはは。そしてここで初めて、マシンもグリッドも選べないということが判明。えっ。これにて、さきほど「どのマシンが調子がいいか分からないじゃんかぁ」とじたじたしたことなんぞは、すっかり忘却の彼方。グリッドはお昼にもらった出走時間表に書かれている通りなのかと思ったら、どうも前の組の戻ってきた順に並べているだけ。ありゃ。てっきりわたくし1番グリッドかと思ったら、何番で出られるか分からないのね。

 予選の前に、まずは本山選手とマーシャルさんたちのデモランを見て、コースの予習。本山くんてFポンでもGTでも思うけど、基本に忠実でホントに美しく走るのね。全コース見た目おんなじ速度でクルンと回って、速く見えない激速い走りってやつでしょか。ブレーキはしっかり使っているけど、コーナーはかなり早目に舵角をちょいと決めて、修正なんて一度もしないでつるつる走っているのよね。うまいよなぁ。「この際だからしっかりラインと手足の動きも盗むでしょ」と食い入るように見ていましたが、前に引っ掛かるといともカンタンにどこからでも抜いていくので、レコードラインの参考にはあまりならず。しかもスゴイことを超カンタンにやっているから、見た目地味なのがパンピーにはウケないのか、「すっご〜いっ」と大騒ぎして誰かれかまわず話し掛けそうになるも、みなさん「ふ〜ん」程度なのよね。みんなぁ、もっと感動しようよぉ。ホームコースでもないところで、ああいう走りが出来るのはスゴイことなんだよぉ・・・と心の中だけで叫ぶ小心者の放し飼い。

 Bグループ1組目は、男子の部からスタート。ラインはめちゃくちゃだけど、1人すごく速い人がいますね。Aグループのトップをアッサリ抜いて、本日のベストタイムを記録。タイムは55秒台の前半でした。次の組でも1人だけ速い人がいて、56秒台を記録。ふむ。男性でもだいたい1分ちょい〜10秒くらいで走っているのに、1組に1人くらいはカート経験者がいるようだな。で、次がお友達の組。ファステストを記録した人の彼女が先頭だったので、けっこういけるかなと思ったら、彼女のほうはとってもおしとやかで慎重なのねん。ピットウォールでは司会者と大御所が解説をしていて、みなさんが出ていくと大御所が勝手にその組の予想タイムを言うのですが、これがけっこう当たるんだな。1組目の1周目で「あ、これは(今日のベストタイムが)出るな」と言ったし、2組目も「2番は56秒台までは行く」と言ったらホントに56"388でゴールしたじょ。ふ〜ん。

 これね、わりと出てすぐに言うのだよ。プロが見ると、誰が速いかすぐに分かるものなのね。で、お友達の組。「前につられて遅くなってるから、36番は(お友達号だじょ)ちょっと辛そうだな。行って1分15秒くらいで終わっちゃうかな」とぶつくさ言ってます。でもでも、お友達は1周する毎に5秒ずつキッチリ縮めてくるんですけどぉ。へっへっへ。あぁ、あと2周させてあげたいっ。いや、1周でいいっ。そしたら絶対ベスト5に残ったじょ。結局、大御所の予想を3秒も縮めてゴールしましたが、最初に遠慮してなかったらあと5〜6秒はイケたと思いまふ。残念っ。しかし、男性でも腕が痛いと言っている人が何人もいたのに、お初のカートで降りた途端に二の腕痛を訴えなかったのは、すばらしすばらしっ。翌朝にも「腕痛くない?」と聞いたら、「ん〜、少し筋肉痛かな」と。んふふ。走行中は周りの車両やコースマーシャルもしっかり見てたし、もぅなんて優秀なんでしょ。これにてカート仲間お1人様追加かな。

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【大御所コーフンするの巻】

 さて男子4組、女子2組の後半グループで次の次が私の組なのですが、お友達が戻ってきてラップタイムを見せていると「5組目の方準備してくださ〜い」とのアナウンス。うぅ、この環境でシューにぃのなんちゃってレプリカを出すのですね。マイメットの持ち込みが誰もいないので超こっぱずかしいのですが、ゴソゴソとメット袋を開けているといつの間にか取材の方がっ。この女性、GTでもFポンでもすごくよく見掛ける方なのですが、モータージャーナリストさんなのね。貝島さんてお名前らしい。ははぁ、聞いたことはありました。「マイメットなんですか?」「は、はい。レンタルメットだと大きくて合わないんですぅ」「プロテクターもするの?」「骨折しちゃってまだ痛いんですよぉ」しまったっ、これで「カート乗るの初めてなんですぅ」って大ボケは出来ないじょ。当たり前か、プロテクターまで持ち込んで・・・。気が付けばカメラマンさんも後ろにスタンバッていて、この人もサーキットでよく見掛けるなぁと思ったら、ありゃ。寺田さんて、この方だったのねぇ。

 わぁ、撮らないでください撮らないでください。まだ仕上げがハンパで汚いんです、液ダレしたトコ磨いてないんですぅ。と、この期に及んで心配してるのは、走りの腕ではなくコスプレ仕上げの印象のほうだったりする、とてもカート体験数回目とは思えない太い根性の放し飼い。ほほほ。「ひ〜っ、ど下手なくせに派手なカッコで恥ずかしいですぅ」「だいじょぶですよぉ。先の組にもマイメットの方が3〜4人いらっしゃいましたよ」「あ、やっぱりカートをやってる方も来てるのですね」なんてジャーナリストさんとお話をしながら、極力目立たないようにマシン乗り場に向かったのですが・・・。もうすでに金網越しにコントロールタワー横のマーシャルさんたちにゲラゲラ笑われていて、コンマ5秒でリブプロを装着して、速攻でジャケット着てリブプロを隠すものね・・・って、このなんちゃってシューにぃジャケットが笑われてるのねん。え〜ん、なんでぇ。いつもの貸し切り集団ではフツーのコスプレなんだよぅ。ダッシュで仕度してとっととシート合わせに逃げようかと思ったら、誰かが閉めかけたジャケットの裾をグイと押し広げて、ゴーインに閉めさせないようにしていまふ。プロテクターのパッドを引っ張りながら「お〜いっ!もとやまぁ!!これ見て〜ぇ!」と叫んだその人は・・・

げっ、星野さんだぁ。。。


 ええ、ええ、参加者80名弱のうち、リブプロを持ち込んだおバカさんは、私だけですよぉ。でもでもホントに、あばらが痛いだけだってばよぅ。1〜2秒前まで「あ、次は女子の部ね」って感じで、大層かったるそうにピットウォールでスタッフとくっちゃべっていたのに、この人はテレポーテーションできるのか? さすがは日本一速い男だのぅ・・・ほほ・・ほ・ほ。あ、本山くんも大ウケしてる・・・はは・・は・は。「あれ、何ですか?」と司会者に突っ込まれ、ご丁寧に本山選手のお道具解説付きで場内アナウンス。くぅ。この人が屈託なく歯を出して笑っているの初めて見た。とってもいい笑顔ですねぇ、レースの時もそ〜ゆ〜お顔でお願いしますね・・・って笑顔はい〜んだけど、自分を見て笑われてるのってすっげ複雑。貸し切り仲間からは「ぜひスーツもシューズも持ち込みで参加してくださいよ!」と言われていましたが、海外通販屋さんの対応の遅さは不幸中の幸いでした。これでフル装備で参加してたら、どんな騒ぎになってたことか。


 日本一速い男は、世界一速い男のコスプレを見て俄然やる気になったのか、コーフン気味に「すごいっ。偉いよ。やる気が感じられて素晴らしいっ。」と、なんだかやたら早口に色々言われ、すごい勢いでしゃべりまくってまふ。「レース経験は?」って、あるわけないですぅ。せんせこれジェットですよ、ジェット。チンガードハズレマ〜ス、れ〜すデラレマヘ〜ン。「彼女、メットもシューマッハなんですよ」って、ジャーナリストさんっ、宣伝しなくていいですぅ。「あ、ホントだ。自分で塗ったの?」と後頭部をコンコン。叩くなよぅと振り向くと、バイザー越しに広がったのは56観戦記でもご紹介した「おすすめ青田買いの人」の笑い顔だぁ。わ〜ん、なんで井出くんまでココにいるのぉ。後で知りましたが例のオーバルのストックカーは、井出くんがパンピーを乗せて体験走行をする日だったようで、走行時間が終わったので「ちょっと寄ってみた」ってことらしい。あ〜たもレースの日に、こんなにいい顔して笑ってね。なんかもぅ出走前からマシンの前は大騒ぎになっていて、なんちゃってシューにぃを笑わなかったレース関係者は星野さんだけですぅ。いい人だぁ。←単純



 ピットレーンでも相変らず大御所の質問攻めで、他の5台にアドバイスしなくていいのかなぁと冷や冷やもんでしたが、「カートどれくらいやってるの?」「レ、レンタルでまだ10回程度ですぅ」の一言でアドレナリンが少し沈下したのか、大御所は「あ、レンタル」と小さくつぶやくとピットウォールへ消えていきました。ほっ。この時の星野さんの安堵の表情は予選終了後に意味が分かるのですが、これにて見せ物タイムは終わったのかな・・・と思った私が甘かった。この先2日間ずっと見せ物になることなど、このときはまだ知るよしもなく。

 みなさんとっくに乗車しているので、慌てて自分のマシンに乗り込みましたが、シートがまるで合いまへん。「準備が出来たらエンジンを・・・」と前のグリッドから順番にスタートを促して歩いているおね〜さんをバタバタ手を振りゴーインに呼び止めて、「すみませぇ〜んっ、マットありますかぁ!」と恥も外聞もなく叫ぶ私。みなさま、お待たせしてすみません。でもここであばらを悪化させたら、洒落にならんのよね。ゴソゴソとマットを詰めてブレーキの踏みしろを合わせていると、「ちょっと待って、1回降りて」とまたしても大御所登場。おや、ドライビング・ポジションから指導してくれるのかしらん。騒いでみるものだわん、と思ったら。「この子、一番前に出して。今日の最速が出るよ」って、ええええええぇっ。


座っただけで分かるんかぃっっっ


 私は6台中5番手スタートのハズで、もうイグニッションにも手を掛けていたのだが、大御所ルールで急遽マシンの移動に右往左往するスタッフのみなさま。すみません、すみません。解説はスタートすると全く聞こえないのですが、マシンを移動している最中に「おや、グリッドを変えるようですね」・・・「どのくらい出そうですか?」「少なくともレディス最速、もしかすると57〜8秒台まで行くだろうな」・・・とチラホラ聞こえまふ。ねえねえ本日の最速つーたって、もう55秒台出てるじょ。正直に超初心者カーターだと言っとるだろうがぁ。


 ここのコースってば、ホームストレートの真ん中に計時板があるのですが、コントロールライン越えてすぐなのよね。表示もピットに向かって出ているので、ドライバーからは見辛いのだな。先に走ったお友達に「ラップ見えた?」と聞いたら、「全然見えなかった。多分、真横に来るまで見えないと思う」とのこと。くぅ。しかも自己ベストしか表示されないから、どのくらいを目安にってのが、走っているとよく分からないのか。はいはい、なんだかよく分からんけど1分切りゃいいのね。そして私は、お友達いわく「星野さんと本山くんの次に、ツアー参加者全員が知ってる人」だそうで、この先ずっと星野さんをはじめみなさんから、「シューマッハ」と呼ばれることになるのでした。るぅ。

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【予選タイムアタックの巻】

 コース図が上に行ってしまったので、も一度おさらい。なんだか一番最初にコースインしていいというので、ピットレーン出口でいったん停止して、左手を上げて2コーナーまで全開で発進。まずは各せんせ方のアドバイスにあった、1-2-3コーナーは全開で2コーナーはインベタでイケるってのを試したかったのでした。あ、1コーナーと2コーナーはイン側に広げたって、こ〜ゆ〜コトね。確かに切り貼りしたみたいに広げられた跡があり、コーナー角がコース図より少し大きい感じ。こりわ確かにインベタでいけそう。マシンとタイヤがどのくらいヘタッているかと思ったけど、脅しのレクチャーの甲斐があってか?それほど酷使されてないとみえて、食いつきはとても良いですね。わ〜い、楽しいじょぉ。

 3コーナーまでは全開ベタ踏みが楽しかったけど、4コーナーが思った以上に近いっ。きゃ〜っ、お尻振っちゃったぁ。PK-90って初めてだからよく分からないけど、「ココの90は新車のPK-50より遥かに遅い」と聞いてはいたものの、立ち上がりはいつも乗ってるPK-50よりは鋭いのではないかな。おかげでなんとか立て直せたじょ、ふぅ。ま、ココはスピンしたりコースアウトしない限り、ギャラリーから殆ど見えないのでいいのですが。8コーナーにあたるヘアピンまで来たら、なんだか暑さでダレてたはずのみなさまがピットウォールに鈴なりなんですけどぉ。後で聞いたら、すでに習慣となっている「手を上げてコースイン」で、大御所が早くも「あ、これは絶対カートやってる」とアナウンスしたので、全車がコースインしてからギャラリーのみなさんが一斉にピットウォールに走ったそうです。どヘタなのに恥ずかしかったですが、貸し切り集団の安全講習効果はちょっと自慢。

 問題はヘアピンのコーナリングなのだよ。ここ1ヵ月で飯能→CKと走ってみて、わたしゃ自分の欠点にハッキシ気付きました。右回りのヘアピンがドヘタぢゃぁ。ハードブレーキを1発で決めようとすると、真横を向いてしまうのだぁ。思えば長野でもずっとヘアピンは真横を向いて入っていたのだぁ。ブレーキとステアリング操作は意識的に1テンポずらしていたつもりなのですが、真横を向くのはステアリングを切るタイミングがおかしいのだな・・・と気付いたのは、これを書いている最中なのでした。走ってる時は計算してやってるワケではないので、と〜ぜん1発ではCPに付かず2〜3回カウンターを当てないとラインに戻れまへん

 え〜ん。アウトラップで4輪ドリフトしながらコーナリングしたおバカさんなんて、いなかったじょぉ。ヘアピンからS字の2つ目くらいまではピットウォールから丸見えなので、すっげ恥ずかしいですぅ。と・こ・ろ・が。ギャラリーにはこれが大ウケで、「おお、カウンター当ててるぞぉ!」とやんやの大喝采だったそうで、わたくしは12コーナーの手前でそのままコースアウトして、もてぎのお山に穴を掘って埋まりたかったですぅ。予選終了後に5〜6人から「あそこはドリフトさせてカウンターを当てて曲がるものなんですね!!」と嬉しそうに言われて、訂正するのに一苦労。みなさま、本山さんを見てくださいまし、全然修正してないでしょ、スピードが落ちてないでしょ、ありが王道なんですぅ。お手本はあれなんですぅといくら言っても「またまたぁ」と言う人も何人かいて、ふとドリキン人気の秘密を垣間見たような気がいたしましたです、はい。

 あぁ、そしてヘアピンの立ち上がりで外に流れてしまうと、続くS字はリズムに乗れないのねぇ。FK-9の帝王さまっ、おっしゃると〜りでございましたぁ・・・とS字もなんだかグネグネと走り抜け、納得いかんっ。次だ、次っ。12って思いっ切りアウトに振るのよね、確か。あ、縁石ちょい手前でダート半分踏んじゃった・・・気にせず回る・・・どうせ計測外ラップだし。ん?ちとアウト気味から立ち上がったけど、真っ直ぐ抜けていいのかな。直進ベタ踏みすると、最終コーナーの縁石に右のリアが掛かってしまうのだが。ホームストレートの真ん中に戻れたから、これでいいのかなぁ。そんな感じでアウトラップは終了。次から計測ラップでございます。



 計測ラップ1周目ですぐに、星野さんが一番最初にコースインさせてくれた理由が分かったじょ。今度はヘアピンでしくじらないものね・・・と思ったのに。うわぁ、ヘアピンにもうバックマーカー集団がいるぅ。加速して抜けられな〜いっ。みなさんコーナーは怖いと見えて、もんのすごくスピードを落としてコースのど真ん中を走っているので、どっから抜いていいのか分からんじょぉ。ここのコース図もコース紹介にはありがちな、複合コーナーを分かりやすくするためにデフォルメされていました。したがって、ヘアピンを立ち上がってからの直線はけっこう長く、トップスピードに乗れるのですが、計測に入ってからはそれどころじゃないって感じ。コワクないですからね、じっとしててくださいね、脅かすつもりはないですからねん・・・と、かなり慎重にどこから抜けるか見ていましたが、4台がジグザグに走っていてなんだか完璧な4枚ブロックだじょ。

 おそらくみなさんマシンを降りたら「急にすぐ横からズバッと追い越されて、すんごくコワかった」と言うのだろうなぁ。この間解説は「あれはどうやって抜くんでしょう。コツはあるんですか?」と言っていたそうですが、そんなもんないです〜っ。もうラインもへったくれもなく、マシン幅1.5台分くらい開けて相手から見えてる位置で抜くようにしていましたが、抜かれたマシンは抜いた瞬間にビクッとして余計左右に大きく揺れるから、ハキッシ言って私のが相当コワイですぅ。あぁ、こりがお友達の言ってた「みんなストレートで左右にグラグラしてる」ってヤツなのねぇ。ステアリングが1:1なのがコワくて力んじゃっているのだろうけど、しばらく横に並んで顔を見て手を上げても、だっ誰も気付いてないっ。ひ〜っ。

 人様をごぼう抜きした経験なんてついぞないので、きわめて慎重に右から左から大回りしながら1台ずつパスして、S字を抜けるころにようやく全車を抜き終えました。ふぅ。で、1周目のラップ。あ、こりゃホントに真横に来ないと見えないわ。だいたい1周目で1'01とか1分フラットくらいが出ると、「これは期待できそうですね」と言われていたような気がするが、なんか1'02くらいだったような。遅っ。そして2周目。ええぇ、なんでまたヘアピンで追い付くのぉ。今度は2位以下が少しバラけてきたので、さっきの塊状態になった4枚ブロックを縫うように抜くってのよりは、格段にラク。コース幅が広いのも助かります。インは2台分弱開いてしまっているので、すまん、今度は予告入れずにすぐ抜きますっ。だって予告入れても誰も見てくれないしぃ。

 アウトラップよりはマシにヘアピンを抜けられたかな、と思ったのも束の間。S字に2台いる〜ぅ。でもよくよく見ると、みなさんストレートよりコーナーのほうがコースをトレースするのに必死で、無意味に左右に揺れたりはしないのね。んでわ行かせて頂きますっ。こりでやっと56秒台かぁ。3周目はヘアピンのイン側をゆ〜っくりとモロに塞がれて、続くS字もサヨウナラ。結局2周目の56'621がベストタイムになりました。かぁ、せめて55秒台前半には入れたかったじょぉ。あぁ、もう北ショートコースとはこりでお別れなのねん・・・とトボトボとピットへ戻ると「おめでとうございま〜す!!」とマシン担当の方。れっ、タイムアタック失敗でっせ。ベストタイム出なかったぢゃん。

 ここで少々ルールのご説明。この日は走行マシンが6台・Tカー3台のグランプリだったので、男女5名ずつが決勝に残り、男子決勝には本山選手、女子決勝には星野さんが入って計6台づつで争うことになるのでした。えっ、決勝6台のワクに2人がそれぞれ入っちゃうの? 予選6位の人は出られないんだ、ちと気の毒・・・とおべんとタイムには言っていたのですが、じつわわたくし「今回のカートグランプリはタイムアタック制になります」って説明を聞いて、予定が変更になってこの1発勝負で終わってしまうのかと思っていたのでした。だって「グランプリ」っつーたら、グリッドスタートかと思うぢゃん。「いよいよ星野さんと対決ですねぇ」って、へっ? 「決勝出られるんですか?」「何言ってるんですかぁ。2位に3秒差をつけて女性部門でぶっちぎりのポールシッターですよ。総合でも3位と2/100秒差で、今4位ですよぉ」おおっ? なんだか知らないけど嬉しいじょ。わ〜い、また走っていいのですね。うきうき。

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【大御所だらしなくなるの巻】

 「んでわ、インタビューへだうぞ」ってことで、ピットウォール前で再び見せ物になるのですが、真後ろにいた大御所が柵から身を乗りだして茶々を入れまくるので、殆ど後ろを向いて話している状態。したがって、みなさんには会話は聞こえてなかったのね。いわく、「ねぇねぇ、あなたホントは男なんでしょ? いや、中身は絶対男に違いない。よく言われない?」うっ、なぜそりを知っているぅ・・・って、ずっと仲間内で「歳をとったらおばさんにならずにおやぢになる」と言われ続けていたのを大御所が知るハズもなく。

 「決勝はさぁ、男の部で出なよ。あと2〜3秒は軽く縮まるよ」「そんなコト言って星野さん、直接対決がコワイんでしょ」とマーシャルさんから突っ込み。てっきり言い返すかと思いきや、「俺、負けたらど〜しよぉ・・・」と柵につっぷす大御所。ありゃ。負けたらやれ坊主にしろだの引退しろだの、今日のマーシャルさん達は過激なのねぇ。い、引退ですかぁ。「そ、そんなぁ。いくらなんでも、それは絶対ないと思いますぅ」って、なんで私がフォローしてるのじゃ。留めの「ド素人が日本一速い男を抜くなんて無理ですぅ」が、星野さんにはかなり嬉しかったらしい。「そうだよなぁ・・・」と少〜し照れ臭そうに威厳を取り戻した様子でしたが、逆にプレッシャーは最高潮に達したようだな。んふふ。

 別のマーシャルさんの「でも相手は世界一速い男ですよ」でスタッフ一同大爆笑だったのですが、もぅその後の往生際の悪さったら。半分冗談とはいえファンサービス以上のものがあり、一番の看板を背負ってしまった人って大変なのねぇと、ちと気の毒。「ねぇ、決勝は予選タイム順に分けようよぉ」「だって勿体ないよ。この子、男の決勝に出たら絶対3秒台(53秒台のことね)前半は出るよ」といつまでもグズグズ言う大御所に、スタッフ一同は笑って誰も取り合わず。これね、本山選手でも全然引っ掛かっているように見えないのに、前が詰まるとラップが1.5〜2秒近く落ちるから、オーバーテイクがドヘタな私が2〜3台引っ掛かってあのタイムということで、まともに考えれば信憑性はあるんです。でも私には、前がいないと遅いという致命的な欠点があるんだな。

 そうカンタンには縮まらんでしょ・・・と、こちらも過剰な謙遜ではなく正直に言っているつもりなのですが、確かに引っ張ってもらったほうがタイムは出そうだなぁ。で、決勝の作戦はこれで決まり。大御所が飛び出したらすかさず後ろに張り付いて、運が良ければストレートでは食い下がれるかなぁと。しかし。昨日今日カートを初めた小娘(星野さんから見てだよ)に負けるのは断じて許せなかったらしく、勝ちに対する執念はたかが遊びでも超一流なのねんと舌を巻きました・・・が。わたしゃこの人が「日本一速い男」の異名を取って、全日本F3000で連勝した時代もずっと見てたけど、こんなに情けない顔をした星野さんは初めて見たじょぉ。わはははは、プレッシャーは十分だな。ま、直接対決では勝ち目はないので、妙に緊張してくれるのは有り難い。こちとらと〜しろ〜だから、負けても恥ずかしくないものね。

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【決勝タイムアタックの巻】

 予選Aグループの人も全員合流してこの後決勝が始まるのですが、予選はラスト1組前のスタートだったのですぐに女子の決勝なのでした。アナウンスで「Aグループのみなさんにもご紹介しましょう!決勝は本日のポールシッターで総合でも第4位のタイムを叩き出した、女シューマッハと星野さんの一騎打ちにご注目くださいっ」とさんざっぱら連呼されたので、名前を呼ばれると予選を見ていたBグループのみなさまから、拍手喝采と大声援を浴びての登場。うぅ、恥ずかし。ハッキシ言って大御所よりも遥かにド派手な登場だぞ、おい。すっかり芸人扱いで、みなさまナニを期待しとるのじゃ。そして私ったら、案外こ〜ゆ〜プレシャーには強いみたいで、あんまりビビらないのよね。だって初心者だも〜ん!は、今日初めて乗った方々には通用しないですが、上がらないのは自分で速いと思ってないからだろうなぁ。大御所に対してアドバンスがあるとしたら、これだけだよね。はぁ。

 コースに来てからずっと同じテーブルにいたカップルの女性まで、キラキラしたお目目で「ぜったい星野さんを抜いてきてくださいね♪」なんて正しく乙女ちっくにお顔の前で指組みしながらおっしゃって、あ〜男の人ってこんな子にこんな笑顔で言われちゃったら、あばらの2〜3本折っても死ぬ気でがんばっちゃうんだろにゃぁ・・・・・・、なんてぶつくさ考える。こ〜ゆ〜のって、嬉しいんだけど何とも照れ臭いものなのれすね。

 そしていよいよコースイン、なのですが。。。目の前で写真を撮る人がわんさといて、コースに出られないじょ。これってお道具インプレッションにも書いたけど、有名選手のレプリカメットは対外レースではこうなるって、帰ったら真っ先にいつも遊んでもらってるみんなに言おっと。再びシートを詰めちゃったのであまり動きたくなく、じっとしてるといつまで経っても写真を撮りに戻ってくる人がいるので、とうとうグリッド係の人がギャラリーをかき分けて、レーンを開けてくれました。ふがっ。ホントに待遇だけは大物みたいだ

 相変わらずよく分かってない鶏頭は、ファイナルはグリッドスタートになると思っていたので、「では1番の方からど〜ぞ」と言われたときは???。「あのぉ、決勝もタイムアタックですか?」「はい、そうです」えっ、前がいないっっっ。星野さんて一番後ろから来るんだよなぁ。どこで追い付いてくれるだろ・・・。「周回数もさっきと同じでい〜んですか?」「はい、そうです」って、ピットレーンの一番前でグリーンフラッグが出てるのに、ゴソゴソ訊ねるおマヌケなポールシッター。人の話は聞いてなさいってば。え〜ん、せめてローリングにしてよぅ。わたしゃ単独アタックは遅いのだよぉ。


 とりあえず後ろがいつ来るか分からないので、アウトラップもキッチリ走って予習・復習タイム。1周目からいきまひょ。4コーナーはだいぶ流れなくなったものの、スピードに乗ってないのが今一つ。なんか予選の時は感じなかったけど、左のリアがグニャッと来るのだが。ほぼ直線で抜けられる5コーナーで、なんだか少しアウトによれたじょ。同じ2号車だよなぁ、これ。あ、やっぱりヘアピンもこらえないっ。くぅ、だから内側に少し引っ掛けないと、アウトに流れ続けるのだぁ。ちっ、やっぱり予選タイムからあんまし縮まってないじょ。ヘアピン出口でアウトに膨らんでS字でもスピードに乗れなかったから、2周目からはも少し真ん中を狙って最短距離で抜けるものねっ。1周目のミスは忘れて、2周目は渾身のアタックだものね。気合いだ、気合いっ。

   で、2周目。うわぁ、4コーナー出口でコースアウトするかと思ったぁ。んが、5コーナーの縁石にしっかり乗り上げ、大きな失速はせずに済んだようだな、はあはあ。あ、もしかしてこりでいいのか? ふはははは、やっと取手のせんせのコメントが分かったぞぉ。よっしゃ〜っ、53秒台乗せるぞぉっ。ここで少々、コースの解説。1〜2箇所少しよれたのを直したくらいで、いきなり2〜3秒も縮まるかぁ?と思うでしょ。縮まるんだな、これが。特に初心者だと。このコースってホント広いのよね。よって複合コーナーといっても、フツーのレンタルコースから見ればかなり大造り。したがって、どこもかしこもスピードに乗って最短距離を抜けないと、距離的にもすごく長くなるし、うっかりお尻を振ってコース設計者の思うツボなコースの形ど〜りに走ったりなんかしたら、すぐに5〜6秒落ちるのよ。

 もちろんアウト・イン・アウトしたほうが操舵性はいいだろうとは思いますが、この車のパワーで全コーナーをコース幅いっぱいに使って走ったとしたら、コースに対する車の存在がどのくらいの感覚かというと、片道3車線+登坂車線の高速道路で4車線使ってコーナリングしている軽自動車って感じです。多少減速が遅れてもそんなに外までもっていかれるコーナーはなかったから、もう少し小回り出来るのではないか?とやってるうちに、どこもかしこもかなりショートカット気味でいけるということを予選で学習したんだな。今までよく分からなかった4コーナーをこれまでの自己ベストで抜けられたから、ヘアピンで外に流れないように細心の注意を払ってアタックなのだぁ。

 あぁ、だがしかしっっっ。なんで2周目のヘアピンでバックマーカーに引っ掛かるのだぁあああっ。5コーナーを抜けた時点でそろそろヘアピンに差しかかっている人を、ヘアピン出口で追い越すってど〜ゆ〜ことぉ。ねぇねぇ、これ決勝でしょ? 1'20秒以上で周回してない? 見た目にもこれなら絶対お友達のほうが遥かに速いじょお。あとで予選結果を見たら、お友達は6位のタイムだったのねぇ。今走っている5位の人より、お友達の予選結果のほうが間違いなく良いハズ。あぁ、残念。女子の部はけっこうタイム差があってかなりバラけてはいたものの、それでも5位の人とは25秒は開いてなかったと思いまふ。よって計算上はレース中に、コーナーで追い付くハズはないのよね。それがまさかファイナルの、しかも2周目中盤で追い付くとは思ってなかったので、頭は真っ白。ぎえ〜、わたくし抜くのがヘタなのよぅ。そんなに緊張しないでくらさ〜い。お遊びなんですしね・・・て、一番動揺してるのは私か。るぅ。

 アウトラップから全開で出たのは失敗だったかなぁ。こんなに早く追い付くなんてよぅ。誰かさんも一昨年鈴鹿のフォーメーションで飛ばし過ぎて、ポールを無駄にしたのよねぇ。と、続くS字までにこのくらい考え事が出来るほど、このコースってデカイのでした。お〜い、大御所どこだぁ。2位はどこだぁ。2周目はタイムが出ないのは分かっていたので、残り1/3周はちと後ろを待つ作戦。早く追い付いてよぅ、星野さんの後ろを走ってみたいですぅ。だがしかし。鶏頭がこのくらい考えつくのだから、敵もそのくらいはとっくに考えているのよね。待てど暮らせど大御所はおろか、2位の人も全然来ないじょ。あぁ、もう最終コーナーが見えてきますぅ。作戦、失敗。気を取り直して再度アタックに挑みますが、3周目はなんと3コーナーに黄旗振動。うわぁ、最悪。コースマーシャルって3と14の内側に1名ずついるのだけど、どっかでスピン車両が出るとしばらくフルコースコーションになってしまうのだな。したがってストレートエンドで前に追い付いたのに、追越し禁止で話にならん・・・。くぅ、あのタイムで決定かぃ。

 インラップは礼儀正しくラインを外して流していたら、4コーナーの立ち上がりで左から駆け抜けた黄色い人が。あ、今のが2位の人ですねぇ。なんで私のインラップでまだアタックしているの。やっぱり最後に勝負をもってきてたんだぁ。ピットレーンの入口まで来ても、まだ星野大せんせは見えず。こちらもラストで勝負なのだろうなぁ。しかも中途ハンパなことして大差のあった2位にコンマ1秒差し替えされたぁ。わ〜ん、関西の「大物」カーターさま、取手のせんせ、飯能のせんせ、FK-9の帝王さま、レンタル界の神様、みなさまごめんなた〜いっ。当分、他力本願寺に篭って修業しますぅ<違うだろ

 そんなこんなで終了した北ショートコース・グランプリでしたが、結果は1周目の失敗タイムがそのままベストラップとなりまひた。しくしく。そして順位は・・・

またしても2位かぃっっっ!

 同じテーブルだったおぢさまは「あんなに言われちゃねぇ」と慰めてくれましたが、わたくし全然あがってはいなかったんですよ・・・って、もっと悪いやん。お気遣いありがとうございますぅ。あ〜あ。アタックで負けたのは自分のミスですが、予選でせっかく大御所が一番前に出してくれたのに、1回目で意味を学習してなかったのは、まったくもってトホホなヤツですぅ。お願い、誰か「いやぁ、まことにへら〜りらしい、これぞ正しいてほしですなぁ」と言って・・・。ぐすん、ぐすん。

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【男子決勝の巻】

 男子の決勝は数の多い少ないこそあれ、全員カート経験者でさすがに誰もラップされませんでした。というか、予選のトップから5位までのタイム差が2秒以内に収まっているので、最初に1台ハーフスピンしたくらいでレース的には大きな動きもなく。上位2名のレーシング・カーターさんがそれまでの本山選手のタイムを上回る、52秒台を出したときだけ一瞬盛り上がりましたが、気が付けば本山選手がつるつると前人未到の51秒台前半を記録して、男子決勝もプロの大人気ないごぼう抜きでアッサリ終了。残り3名も4〜5秒以内には収まっていたので、見ているほうには息詰まるレースでした。レベルは女子の決勝よりかなり高いのに、特に盛り上がる場面もなくギャラリーには少々退屈だったのかな。やっぱレースファンはバトルに期待するのですね。

 そしてカート歴0回と1回以上は大きな差だけど、お初のコースでの最速タイムは経験1〜2回でも3年でも、あまり変わらないのだな。男子決勝で1・2位はバリバリのカーターさんで、3位に入った彼はカート歴たったの2回だけど、体重も軽そうだし非常に上手くなりそうな人でした。たまたま隣の席に座っていたこともあり、3位の彼は決勝前に「どこを直せば速くなりますか?」と食い下がってきたので、見ていた範囲で「複合コーナーは直線的に最短距離で抜けて、ヘアピンみたいな細いコーナーはインに寄り過ぎないで、カーブを大きく取りながら頂点をコーナーの内側に合わせたほうがいいですよ。ブレーキングはコーナーの真ん中へんでするのではなく、入口で減速して加速しながらコーナリングすれば、あと1秒は縮まると思います」などと分かったようなアドバイスをしたら、ホントに1秒ちょっと縮めてきたのには驚きました。

 あ、ラインも随分キレイになった。わ〜い、人様のお役に立ったじょぉ。しっかし、1回言っただけですぐに出来るというのは、センスがいいですね。おうちが品川なので、近くのカート場を教えてくださいとのことで、CKと平塚をお教えしました。「平塚は行きやすそうだね」と、さっき応援くださった彼女と2人でかなり燃えていたから、今週末あたりにさっそく登場するかもしれません。筋はかなり良いしやる気もバッチリで、先々楽しみなカート仲間が増えました。諸先輩のみなさま方、登場したら色々教えてあげてくださいね。

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【表彰式と大御所語録】

 1日目の夜は表彰式を兼ねたパーティで、星野さんと本山くんから今日のグランプリの感想などを聞いて、IMPULさんからお土産も沢山頂きました。このツアーで本気の男性カーターさん達より、良くも悪くも知名度No.1になってしまった私は、ここでも「シューマッハさん」とか「シューちゃん(シューちゃんかよ、おいっ)」とか、お友達以外は誰も本名で呼んでくれまへん。星野さんが「ボクらも久しぶりに初心に返って、常に本気で走らなければいけない緊張感を思い出させる、非常に良いレースだったと思います」と大リップサービスで美しくまとめようとすると、最前列に陣取ったスカイライン・クラブのおに〜さんが「シューマッハさんのこと?」と速攻で突っ込み、場内は大爆笑。ココでもわたしゃ色モノかいっ・・・と思ったら、そうじゃないのね。

 星野さんはゴールした瞬間に計測係のおに〜さんに駆け寄って、メットを脱ぐなり「あの子は、あの子はっ?」と大騒ぎして、周囲の爆笑を買っていたそうな。ちっ、見たかったなぁ。急にピットウォールから指差して「えらいっ!」と叫んだから、なんだろと思ったら「俺より遅いっっっ!」て、わははははは。分かりやすくてサイコーでっす。もぅ出走前とはうって変わって晴れやかなお顔で、ごきげん麗しくてよろしゅうございました。ちなみに大御所がピットを出てからは本山くんが解説していたそうですが、司会の方に「星野さん、かなり本気ですねぇ。どうですか本山さん?」と聞かれて、きわめてクールに「大人気ないなぁ」と言い放ったそうで、決勝でみなさんがウケていたのはこれだったのね。今年のIMPULコンビって、すっごくいい味出しているなぁ。どうぞこのまま、ラブリーに突っ走ってくださいまし。

 表彰式で賞品を手渡されるとき、星野さんがとっても優しいお顔で開口一番「速かったね。2周目、一番良かったのに(前がいて)勿体なかったね」と言われたのには驚きました。どっから見てたのぉ。「いえ1周目で3回もミスしたから、これが実力ですぅ」「俺、絶対あれで負けたと思った」って、わ〜ん。「言わないで下さいよぉ、悔しくなるじゃないですかぁ」「悔しいって思わなきゃダメだよ。頑張れよ」え〜ん、え〜ん、頑張りますぅ。持ち上げてくれたのはすっごく嬉しかったけど、総評で「予選で大差があったからシューマッハが楽勝かと思ったら、物がかかったときの女の執念はすごいね」って、あのな。上げたり下げたり忙しいのね。インパルにスカウトする話はどした。あ〜たも決勝前は、彼女に走りのアドバイスをしたんだろ〜にぃ。私なんて食い下がろうにも「とにかく俺より速く走らないこと」しか言われなかったんだじょぉ。これにてわたくし、オトコ星野にライバル視された女と言わせて頂こう☆\バキッ
いやぁ、これが星野さんなのねん。わはは。光栄の至りでございますです、ええ。

 その後、明日のサーキット同乗走行で星野さん運転のGT-Rに乗るか、本山くんが運転するシルビアに乗るかの抽選会。私とお友達は2人ともGT-Rだじょぉ。わ〜い。抽選が済んだら順番にCALSONIC Skylineの前で、選手お2人とカルソニックおね〜さん2名と記念撮影。ホントはマレーシア帰りのこの車で、サーキットの同乗体験する予定だったのですが、なんでも通関したのが昨日で調整が間に合わなかったから、デモランと展示だけに変更とのこと。往きのバスでもお友達と「GTカーって、同乗者はどこに乗るんだ?」「後部座席を入れたらドライバーのシートベルトはどっから引っ張るんだろ」などと言っていましたが、これって最初から無茶な企画だったのでわ。無理矢理助手席を着けるところまではアリとして、後ろは絶対座れないぞぉ。ロールバーを外して、バケットと6点留めを外して、電装系も殆どとっぱらって、座席を前2つ後ろ2.5名分入れたら、そりわもうCALSONIC Skylineでわないような気がするのだが。

 撮影では私は本山くんの隣だったので、「菅生、頑張ってくださいね」と握手して平和に終了。この人、小さくてポッチャリしてると思っていたのに、横に並ぶと見上げて話をしなくてはならなくて、首だけは鍛えてて太いけど男性としては細いほうだよね。あれま。テストやレースで生で見たことも沢山あるけど、気が付きませんでした。レーサーってみんな細いのね。そして大御所側に立ったお友達はネイリストなので、この日も足の爪まで美しくお手入れしていたのですが、こちらの開口一番は「足にナニ描いてるの?」だったそうで、おいっ。走りのお話はそっちのけで、いきなり生足チェックかいっ。むぅ、大御所はやはしウワサどおりのお人であった。良い悪いのコメントはあえて割愛させていただきます、まる。ま、次の日に役得があったしね。わはは。

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【北ショートコースGPの感想と反省】

●レースではとにかく人を牽制する
 今回の流行は、予選でそこそこのタイムを出した人へのインタビュー。「速かったですねぇ、カートやってるんですか?」「いえ、今までに1回だけ」・・・って、まったくもぅ。正直にカート歴を答えたのは私と、私が青田買ったおに〜さんの「2回、というか同じコースで同じ日に2セット乗りました」って答えだけだったぞぉ。私なんて神宮のなんちゃって体験や、平塚やレインボースポーツの試走までちゃんとカウントしたのにぃ。司会のおに〜さんも、ええ加減これはヘンだと気が付いて「今日はやけに1回だけの経験者が多いですねぇ」と冷やかすと、大御所は「俺、カート乗ったことないもん」。本山選手は「ボクもこのコースは1回走ったことあるだけですから」って、あのな。今日のデモランだけでも3回は走ってるだろうにぃ。いつも仲間内の貸し切りでしか乗ってないので、他人に会ったら三味線を引くなんつーワザは思い付きもしなかったよぅ。大人って汚いっっっ。い〜んだ、いんだっ、正直者にはいいことあったんだからっ。ふんっ。

●1回でタイムを出す
 これ、今後の目標。今回の決勝タイムアタック失敗は、言い訳の余地はないですな。アウトラップも飛ばし過ぎたけど、少なくとも1周目は完全にクリアラップだったのだから、行けるときは行くと肝に命じて、スキあらばすぐにベストタイムが出せないとダメですね。オーバーテイクのドヘタさも身にしみて感じました。いつもの貸し切り集団では、毎回コースが違うから事前に走ってない人が殆どで、レース中に段々コースに慣れてきてタイムが上がるケースも多いのだけど、私のばやいどうもフツーは嬉しいハズの単独アタックや、全開アタックをしているハズの予選タイムがグチャ悪いのよね。前後に人がいないとタイムが上がらないってのも、情けない話だ。今回予選2位の彼女は、最終ラップの4コーナーの立ち上がりからヘアピンくらいまでしか見てませんでしたが、ズバッと上手く抜くのよね。え、ちとブランクがあるけど3年前にレーシングやってた? は、にゃるほろ。やっぱこればっかりは、経験積まないとダメそですね。

●他車の位置を把握する
 これも今後の目標。精神的には星野大せんせを追い込んだのに、悔やんでも悔やみきれないなぁ。コースインの指示は5秒毎に出るのですが、聞けば星野さんはかなり長いことピットで溜めて、私がヘアピンを回ってから出たそうです。そして出たらすぐに各車の位置を見て、常に私をマークしながら戦略を組み立てたとのこと。こ〜ゆ〜ところが、やっぱり一流なんですね。とうとう北ショートコースでは1度も星野さんの走りは見られませんでしたが、「大御所の後ろを走りたかった」という夢も、やはしそうカンタンには叶わないのですねぇ。完全に戦略負けですぅ、恐れ入りましたっ。

●ホームコースを作る
 これは真っ先にやらなきゃいけないことですね。「普段どこで走っているんですか?」という質問もかなりされましたが、ハッキシ言って普段全然走ってないのよ。なんせカート歴10回程度だから、2回以上行ったことのあるコースはアップル歴3回だけだし、トータルで30〜40周程度しかしてないところじゃ、ホームコースとは言えないものね。練習不足もさることながら超初心者なんだから、1つのコースでじっくり走り込まないと、上達はしないよなぁ。

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●7-24-2000(Mon.) もてぎを大御所と走るの巻・その2

 前日はすでに9時頃からおネムな健全な私たちでしたが、パーティで中途ハンパにビールを飲んだので、売店でビールを1本ずつ購入して速攻で曝睡する計画。なんたって次の日は6:30起きだものね。2日目は白いNSXのマーシャルカーが玄関に横付けされていて、全員でピットへ向かいます。1日目も思ったけど、よくあのトンネルを観光バスが通るよなぁ。トランポも通るのだし、新しいサーキットなんだから、もそっと広くしとけば良かったのに。さすがにこんなところで壁に「勲章」をお残しになるドライバーは1人もいないようで、大型2種や大特免許をお持ちのみなさまの技量にひたすら関心。

 まずはロードコースで星野さん操るCALSONIC Skylineと、本山くん操るIMPUL GT-Rを見学するの巻なのですが。ええっ、ロードコースもこの観光バスで走っちゃうのぉ。今回ももてぎの方が案内役に同乗しただけで、運転士さんはもちろん日の丸自動車の方。どこまでも斬新な今回の企画に一同どよめくも、「2度とできない体験」って意味では一番驚いたのは、運転士さんという気もするが。星野さんはサービス精神旺盛で右から左から現れて、バスの横にしばらく並んで撮影チャンスまで作ってくれましたが、お友達の「なんか暴走族の車にからまれているバスみたい」には大笑い。で、本山くんは音がしたと思ったら、ギリギリのところをザクッと抜いて、あっと言う間に点になりました。あれ。

 たぶん、もう1周して今度は反対側から来るつもりなのかなと思ったけど、来なかったみたいね。お〜いっ。ところでわたくしここまで大勘違いをしてたのですが、IMPUL GT-Rって「レース仕様もどき」なだけで、レース用の車でも改造車扱いでもないのね。これも後でまた笑いのタネになるのですが、詳細はまた後ほど。同乗体験は4つのグループに分かれて、ドライバーも車もお休みさせる時間帯が3回入ります。乗車スケジュールの説明では、私たちは3番ブロック目で同乗体験だったので、1組目が終わったのを見てから速攻で今度はカートランドへ行くのだぁ。

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【コースデータ】
コース名称:ツインリンクもてぎ・カートランド
コース 長:ナゾ
コース 幅:せまい
高 低 差:0m
使用マシン:PK-50
レコードT:1'49.674
最速ラップ:35.740
所 在 地:栃木県芳賀郡茂木町桧山120-1 ツインリンクもてぎ内

【カートランドでナゾの現象】

 以前に記憶で書いたコース図は、だいぶ違ってました。第3ヘアピンを抜けてからは直線で、最終コーナーから右鋭角コーナーの後、ちびっちゃいシケインはあってもなくても同じ。いちおタイヤバリアがちろっと飛び出してはいるのだが、「前の人がぶつかった」といえばそう見えなくもないし、気にしなければ直線と変わらないのね。でもってココのコースの長さって、どのくらいなんだろ。また聞くのを忘れてしまいました。ま、それはいいとして。

 「ファンファンラボでもカートランドでも、お好きなほうで時間までお過ごしください」と言われたわりには、カートランドにいたのは3名だけ。後から聞いたら、行った人は他にも何人かいたらしいけど、免許の携帯を忘れて断わられたそうです。あれま、かわいそうに。私らチェックされなかったぞぉ。いちお持参したけど、言われなかったのでそのまま乗車。カート初体験だったみなさまのために「昨日乗られた車とはかなり違いますよ」とのレクチャーも事前にピットであったのだが、これってホントに違うっ。いへ、90ccと50ccの差とか、広大なコースを走った後の箱庭感覚とかではないんです。程度が恐ろしく違うのよ〜ぉ。車を見た瞬間ボコボコのサイドボックスや、下がったフロントカウルに「うっ」と思いましたが、タイヤもかなりイッてるじょ。こりゃ、今日は自己ベスト更新は無理だな。

 さらに乗った途端に、ブレーキが恐ろしく甘くて目点。ハーフブレーキは無いも同然で、目一杯踏んでやっとフツーのちょんブレくらい。よっぽど車を変えてもらおうかと思いましたが、あまり時間がなかったので、そのままスタート。タイヤのほうはベタ踏みしても思ったよりはこらえますが、エンジンがなんだこりゃ状態だったのは、3周してから気付くのでした。グリッドからの1周目は41秒台半ばで、前回の初チャレンジの時よりコンマ2くらい遅い程度かな。まぁ、元々今日は2分を切るのは無理そうだと思って乗ったのだから、こんなもんでしょ。ところがあまりのブレーキの効かなさに、「上等ぢゃん、そっちがそうならこっちにも考えがあるっ」と、2周目以降はノーブレーキで走っているのに、ブレーキは使っても使わなくても大差なく。昨日90ccに乗ったからトロく感じるのかな・・・、フツーの細かいコースが大雑把になっているのかな・・・とか色々考えましたが、ベタ踏みしてるのに伸びないってのは、ど〜ゆ〜こっちゃ。

 3周目なんて「全コース全開ノーブレーキ」だったにも関わらず、1周回るたんびに3秒ずつ落ちていくのはナゼ〜っ。でっかいミスもしてないのに、グリッドから出た1周目が一番いいタイムって、納得いかんぞぉ。前にいた男性3人組もそこそこ上手いのに、なぜか130秒切れてないなぁと思ったら、こ〜ゆ〜コトだったのね。上記のコース図からすると「全コースベタ踏み」って、とてつもない超人ワザのようにお思いになるかも知れませんが、そんだけフケないってことなのよ。で、その「全コースベタ踏みタイム」は、2'12秒いくつとかだったのぢゃっ、ふんっ。いくら前回はマシンが良かったとか上級者に引っ張ってもらったとか、ちょっと前までケガで2ヵ月休んでいたとか色んな理由を着けても、こんな短いコースでいきなり13秒落ちるってのは、何が起きたのかサッパリ分からず。

 こりがウワサに漏れ聞く熱ダレってやつなの? はぁ、ビックリした。北ショートコースGPの決勝にも出られていた、昨日でカート歴3回目という方に「ホントに昨日のマシンと全然違うんですねぇ」と嬉しそうに話し掛けられて、なんとお答えしていいか分からず。「車の善し悪しを言うのはあまり好きじゃないものね」などと、カッコつけてるばやいじゃないほど酷いじょぉ。昨日のゴーカ体験で、これからカートにハマる人は多いと思うけど、お友達の「こっちを先に乗ったら、カートに対する思いはふ〜んで終わったかもしれない」に大納得。ツインリンクさ〜んっ、カートランドの方のマシンもお手入れしといてくださ〜いっ。お客減っちゃうじょ。

 しかし、お友達は「最初のヘアピンでスピンしたら、フェンス際で見ていたツアコンさんに笑われた」と言ってたけど、やっぱちゃんと周囲の状況は見てるんだなぁ。少し踏めるようになってきても周りが全然見えてない人も多いのに、きわめて優秀だと思います。いきなりアカの他人との混走からカート体験が始まったのも良かったのかな。周りをしっかり見てるから、人様にご迷惑をお掛けする心配はほとんど無いし、何より無茶をしないというのが素晴らしいですぅ。スピンの1つや2つなんぞ、全然気にしなくてだいじょびですよぉ。マシンの挙動や自分の走りもちゃんと分析しているから、マジで上達はすんごく早いと思います。あ、とてもエラそな言い方だ。ほほほ。共に頑張りましょねん。で、今度どこのコースへご一緒しましょ?<グイグイ

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【大御所に謝られるの巻】

 カートランドで目点になったのに、不完全燃焼を起こさずに済んだのは、ひとえにロードコースでの「IMPUL GT-R同乗体験」のおかげでありました。私とお友達は3ブロック目の最終組だったのですが、同じ時間に同じ車ってことはどっちか、もしくは2人とも助手席には乗れないってことなのね。が〜ん。そしてお友達が言うには「さっきから見てたら大きい人と一緒の組になると、有無を言わさず係の人がでっかい人を前に座らせてるよ」げっ。私ら2人とも、ちびっちゃいのよぅ。「太っておけば良かったぁ」「今から持ってるもの全部着てもダメだろな」って、おいおい。あとはもう1人乗るハズの子が、小さいことを祈りましょうねぇ。

 やってきたのはまんまと似たような体格の子で、スタッフのおね〜さんからはジャンケンで座席決めするように言われましたが、私ったらジャンケン弱いのよぉ。数年前に仕事の打ち上げで、200人ジャンケンに勝ち抜いてハワイ旅行をもらって以来、ジャンケンの運て使い果たしている気がするのよね。「ジャンケンて、勝った人が前かな?」って当たり前か。無言で頷くお友達と、もう1人の彼女。「でもさぁ、負けた人がカワイそ過ぎるから、負けた人が前にならない?」とグズグズ言い張る私。「いや、やっぱ勝った人でしょ」くぅ、ジャンケンに自信がないのを見破られたか。そこへメットを持った係のお〜にさんが登場。「あ、このメンバーなら期待できますね」とニヤニヤ。

 「軽いからですか?」「ははは。スピードも出ますけど、女性3人だと滅茶苦茶張り切りますよ」あ、やはし。まともに聞いた私がおマヌケでした。んでわ乗って下さいという段になり、メットを被ってしまったのに、まだジャンケンしてないやん。「やっぱ、勝った人?」って往生際が悪いぞぉ、じぶん。昨日の星野さんを笑えませんな。そしてわたくしグズグズ言ったわりには、ジャンケンは1発で勝たせて頂きました。ほほほほほ。思わずピットレーンで勝った右手を降り下ろしてガッツポーズ。あっ、写真は撮らないでください、写真は撮らないでください。GT-Rの横でガッツポーズしてるなんちゃってシューにぃって、すっげ妙だじょぉ。


 いそいそと車に乗り込むと、IMPUL GT-Rくんはピットレーンからホイルスピンして急発進。1コーナーですでにドリドリしてイン側の縁石に引っ掛けたのに、抜けるときはアウト側の縁石に乗って、見ている景色はコントロールタワーやら、1コーナー先のグラベルやら目まぐるしく変わります。ありゃ、ホントに大サービスだわん。言っときますがコレ、「プロがレースではこのコースをど〜ゆ〜ふうに走るか」っつーお手本走行ではありまへん。いへ、最初はそう思ってたんですが、使う車はレースカーではないし、こっちのが楽しいぢゃん♪ えへへ。

 助手席のお役目としては「ワ〜キャ〜」したほうが張り切ってくれるのか、拍手をしたほうがいいのかしばし悩む。1コーナーでお友達はすでにワーワー言ってたそうですが、この音だとまるで聞こえないのよね。んでわ拍手かと言うと、セミバケットが弛いのと3点留めのシートベルトなので、シートのフチに捕まってないと振り落とされそうなので、両手はふさがっているのでした。るぅ、大人しく乗ってるか。大御所はさらに全コーナーで、インとアウトの縁石を全部使う大ドリドリっぷり。よーするに全部のコーナーを、勝手にちっちゃいS字にして走ってる状態。メーターは斜めから見ているので正確な数字は見えないのですが、後ろで見ていたお友達によれば、バックストレートでも210km/hとか220km/hくらいだったとのこと。ふ〜ん。これで200km/hちょいなのだから、レーサーってやはし苛酷な商売なのね。車は1周した後もう1回ホームストレートを通過して、ショートカットでピットレーンに戻るのですが、おおっ?「LIMIT 60」の壁にぶっかるぞぉ。ピットロードでまさかの左右ドリドリには思わず「うわぁ」と声を上げてしまいました。くぅやられたぁ。

 ピットレーンに戻ると係の人がすぐにドアを開けてくれたのですが、いきなり星野さんに「どうだった?シューマッハ」と聞かれて目点。ど、ど〜だったと言われても・・・。感想を聞かれている人なんていなかったから、ちょっと照れ臭そうなお顔で日本一速い男にそんなコト言われたら、あ〜た。コンマ2秒ほど頭真っ白。とっさに「いやぁ、かなり横Gってくるものなんですねぇ」・・・って、直ドリしてるんだから当たり前だぁ。出血大サービスに敬意を表して、もそっとまともなお返事をしたかったのですが、「これがコース幅いっぱいに使って走る、ですね?」ぢゃ、退場だよな・・・と口とは別の場所でグルグル考えてると「もっといっぱい色んなことしてあげたかったけど、時間がなくてごめんね」へっ??? うわぁ、有難うございましたぁ。これからは「オトコ星野に謝られた女」と呼んでいただこうっ☆\ドカバキッ ←ちょ〜しに乗るでないっ



 これにてまたしばしの休憩なのですが、中々次が出ないなぁと思っていたら、お友達が「ピットで本山くんがサインしてて、さっきのGT-Rが入院してる」と駆け込んできたので見に行くと、ありゃホントだ。さっきまで私らが乗っていたIMPUL GT-Rくんは左のリアがズタボロで、ホイール外すのも一苦労という有様。うわぁ、ホイールはモロにイっちゃってますねぇ。タイヤ自体もブリスターとか亀裂なんてそんな生易しいものではなく、ゴムが無いところもいっぱいあるぞぉ。あぁ自走してきたであろう、ナンバープレートが痛々しい。GT-Rくんの運命やいかに。こ〜ゆ〜細かいコトや後先考えないのが、オトコ星野の魅力なんだなぁ。

 てっきりこの後ホイールを変えて出走するのかと思ったら、なんだかトランクからスペアタイヤを出してるじょ。おろっ、トランポもやってきた。それでもホイール屋さんなのだから、スペアはあるのだろうと見ていましたが、あれ、帰って来ない。どうやら最終組は、全員さきほどオーバーヒートでリタイアしたシルビアくんで出走するのだそうで、こりわちと気の毒。というのも朝一の組が終わった後、2台ともブレーキパッドがかなり焼けてて白煙もうもう。特にシルビアくんはオーバーヒートとブレーキオイルの沸騰で、ボンネットからも白煙を噴き出すかなりの重症。3組目の途中で「車の故障でこの後の走行は全てGT-Rになります」って、ぬか喜びアナウンスもあったのよね。4組目は半ば故障車であるシルビアくんで、見た目にも気の毒なほどゆっくり周回。こりでBGMと時々運転手の横顔がフラッシュで入ったら、車のCFだじょ。本山くんも最後の人までなんとかオーバーヒートさせないように、かなり慎重なドライブ。うぅ、どちらも気の毒ですぅ。G-TRくんは、私らのときの大ドリドリでおなくなりになってしまったので、ちと心が痛みますぅ。


 シルビアくん1台きりの仮退院走行で急にヒマになったので、お散歩好きな放し飼いはピットレーンをウロウロ。さっきの係のおに〜さんが戻ってきて「あ、どうでしたぁ?」「もぅ、おっしゃると〜りの大サービスでした」「わはは、やっぱり」って、見透かされてるじょ、星野さん。「私たちホントにラッキーだったんだね」「うん、でも隣がシューマッハだったのも大きいかもしれない」とお友達。あ、そうなの? それから前日のGP走行後の大騒ぎの様子などを聞いたのですが、思わず大笑いしてしまって乗れなかった人には、ちと申し訳なかったかな。お、展示用のCALSONIC Skylineのボンネットを開けましたね。写真撮っていいですかぁ?とボンネットに頭を突っ込み「あ、プラグってこっちが1本で、あっちは5本なのですね、ポイントってど〜なってるんですか?」「え、アルミパンて直付けなんですか、ほぉ」などと、ここぞとばかりにIMPULのエンジニアさんに、なぜなぜ星人全開で質問魔になるの巻。

 おもぴろ〜い、プリント合板のアンダーパネルだじょぉ。角がはみ出してるから、プリントの木目も丸出し。「それはね、セパンで下回りを傷付けちゃったんで、急遽現地調達して着けたんですよ」へ〜ぇ。レーシングカーって、近くで見るとけっこう雑なところも多くて、おもぴろい。「タイヤロゴってなんでスプレーペイントなんでしょ」「あぁ、ブリヂストンさんてグッドイヤーみたいに、ウォールのペイントがないんですよ」「で、POTENZAはPOTENZAなんですか、これ?」「あ、いえ。ただの宣伝です。それ、毎回サーキットで担当の方がスプレーするんですよ」「え、そうなんですかぁ」わはは、おもぴろいことを聞いた。「あ、だからブリヂストンのエンボスと反対側に、ロゴのペイントが行ってしまってるんですね」「わはは、よく見てますね。なんか男の子と話をしてるみたいだなぁ」ええ、ええ。昨日おたくの社長にも、さんざそう言われまひた。そんなことをペチャクチャしゃべっていると、「ちょっと車出ま〜す」の声が。おろっ、これ出しちゃうの。で、どちらへ。

 おもむろに星野さんが乗り込むと、すごい勢いでコースイン。あ、GT-Rに乗れなかった人に見せに行くんだ。ちゃんとフォローもしたげるのねん。先ほどは「後先考えない」などと申して、大変失礼いたしました。「先には考えないけど、後からはちゃんと考える」に訂正して、お詫び申し上げます<冗談ですよぉ。シルビアくんも最後の組はホイールスピンでピットレーンを後にして、本山くんも病弱な車をいたわっての運転ご苦労さまでした。

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【大御所に名前をもらうの巻】

 笑いっぱなしの楽しい楽しい2日間も、お昼のパーティで全て終了。壇上から「今回はまずモータースポーツに親しんでもらうという企画だったので、ドライビングの話は殆ど出来なかったけど、ホントはこうしたイベントは2回3回と続けていきたいですね」という星野さんの挨拶に、うんうんと頷く私たち。そしてほんのちろっとドライビングのお話もされ、「まずドライビング・ポジションを見て、無理のない姿勢で座って全身に余計な力が入ってない人、ハンドルに手を掛けたとき肘が一番効率的にステアリングが回せる位置に来ている人、座る位置はマシンのちょうど真ん中か少し前寄りに感じるくらい、腰をしっかり入れて座る人はペダル操作がスムーズに出来るから、すぐに速いか遅いか分かる。カートはこうした基本を身に付けるのに最も良い車なので、これからもっとモータースポーツを楽しみたいと感じた人は、ぜひここから初めてください」と熱く語っていました。ありゃ、ホントに座っただけで分かってしまうものなのね。

 最後は壇上から降りた星野さんと本山くんが、1つずつテーブルを回って握手とサイン会。なんか結婚式みたいでヘンだよぉと笑っていましたが、前のテーブルのおに〜さん達が昨日もらったTシャツにサインをもらっている。げっ、カートのお道具以外何も持ってない。「こうなったら服の背中にサインでしょぉ」と同じテーブルの人達を焚き付けていましたが、私たちは一番後ろのテーブルだったのでまだ時間がありそうだじょ。そしてクロークに預けた荷物には、昨日のパーティでもらったCALSONIC 印の賞品が入っているのだぁ。ダッシュだ、ダッシュ。お友達と階上のフロントまで猛ダッシュしてたら、同じことを考えた人々が、後から後からすごい勢いで駆け上がってきて、1Fロビーは壮絶な光景でございました。昨日からやたら「シューちゃん、シューちゃん」と話し掛けてくるスカイライン・クラブのおに〜さんは、なんと売店で10K近いCALSONIC GT-Rのラジコンを購入してきて、星野さんにサインをもらっていました。ひえ〜っ、気合いが違うっ。

 で、私はというと。ちゃっかし人にだけ焚き付けて、とっととグッズを取りに行ったのですが、向かいの席のおに〜さんとご夫婦で参加してた奥様のほうは、ホントに背中にで〜んとサインをしてもらってました。わはは、いいぞぉ。もうガラガラ洗濯しちゃダメですよぉ。あ、本山くんだ。お話聞かなきゃ。先にお友達がテーブルの上にスタンバッてた、CALSONICポンチョにサインをもらい写真をパチリ。私はカートランドへ行ってきた装備をそのまま持っていたので、本山選手の目線はすぐにリブプロへいきましたねぇ。「どれくらい(カートを)やってるの?」「去年の末に初めて乗って、今年の2月から月1〜2回くらい乗ってます」「え、そうなの。ホントにまだ初めたばっかりなんだ」「しかも2ヵ月で骨折しちゃって2ヵ月休んで、わりとトホホなカートライフですぅ」「あはは、それでコレ買ったんだ。最初からしてれば良かったのに」あ、やっぱし。でも最初はこんなお道具があるなんて、知らなかったのよぅ。あばらを痛めないためのお話もちろっと聞けたので、後ほどまとめてご紹介しますね。


 お道具といえば、いつもの貸し切り集団でも同じものを使っている人が多いので、私のリブプロには名前を書きました。痛めたあばらが早く良くなるように、カートが上手くなるようにと左側のパッドに「TEAM IMPUL MOTOYAMA 2000」と入っています。あれ、そりわ名前でわなくサインと言わんか・・・。だってだって、本山くんと話す時間があったらカートの質問をいっぱいしたかったのだけど、せめて2〜3質問をする時間を稼ぐためにでっかい物にサインしてもらって、横からガンガン話し掛けるしかないぢゃんないぢゃん・・・いへ、わたくしホントはけっこうミーハーです。ほほほ。本山くんもカートの質問をするととっても嬉しそうで、この人も根っからのレーサーなんだなぁとしみじみ感じました。お友達と私の本山くんの印象は「なんだ、いい人ぢゃん(すみませんすみません)」でした。だって私たち、寿一@56応援隊なんだも〜ん。

 いへマジでね、フツーの青年なのよ。チャンピオンなのに特に「俺ったら偉いんだものね」でもなく、女性の前でやたら張り切るワケでもなく。ちょっと人見知りもするのかな。星野さんよりおちゃらけも口数も少ないので、取っ付きにくく見えるかも知れないけど、真面目な質問をすると可能なかぎり丁寧に答えてくれるので、「みんな勿体ないよぅ、もっと話し掛けちゃえばいいのに」と思ったものです。とは言っても、フツーは物怖じしちゃうのかな。う〜む、書いてたら段々自分でもいい根性しているような気がしてきたじょ。わ、悪い根性と言われるよりはいっか。

 そしてお友達と戦利品の見せっこをしていると、「シューマッハ・・・」と遠慮がちに手を差し出して、大御所登場。「2日間、本当に有難うございました」とお辞儀をしたら、心なしか大御所の目が少し潤んだように見えました。「もっともっといっぱい教えたかったけど・・・ごめんね。絶対速くなるから頑張れよ」わ〜ん、そんなこと言われたら泣いちゃいますぅ。あ、じ〜んとしてたら、今度の貸し切りGPの賞品に提供しようと思ってた、CALSONICキャップにサインをもらうの忘れちゃった。「すみません、キャップにサイン頂いていいですか?」と呼び止めたら、うわっ。サインの横に「シューマッハへ」って書かれちゃった。でへへ、もう誰にもあげなひっっっ。

 ニヤニヤしてたら、いきなり大御所が戻ってきて「あ、シューマッハ!」「はいっ」って、シューマッハ呼ばわりされて、ついお返事してしまう自分がヤだじょ。「俺より速くならなくていいからね」って、おろっ。せっかくじ〜んとしてたのに、やっぱそこへ行き着くワケね。「そんなことになったら、私のメットに星野さんのカラーリングを頂きますよ」と言い返す私も私だが。わはは。大御所はこの超ド生意気なお返事がコトのほか気に入ったようで、一瞬子供のように嬉しそうなお顔をして「じゃ、これからはミハエル星野だからな」とまで、おっしゃってくださいました。「えっ、い〜んですか? 星野を名乗っても!!!」と舞い上がるわたくしに、「約束だからな」ってカッチョ良すぎるじょぉ。励ましのお言葉だけでも大泣きしそうなのに、ドライビングネームまで頂いたぁ。わ〜い♪ で、でも「ミハエル」は付けなくてもいいような気もするが・・・。ま、いっか。


 こんなに感動したのにお友達へのコメントは、「俺も今度レースに出るときはマニキュア塗って出よっかな」だったそうで、おひっ。この人の記憶力とか集中力って、車とコースと女性の特徴を覚えることにのみ費やされているのかぁ。あ、レーサーとしてはそれで十分なのか・・・と、つい納得してしまうキャラクターなのね。あのやたらに露出度の高いおね〜さま方も、あれはあれで作戦だったら素晴らしい大御所捕獲戦略だと思えてしまいます。でもこんなにサービスしてくれたら、レース以外でもファンがつくのは分かる気がするな。IMPULってもっと厳然とした体育会系縦割り構造なのかと思ったら、意外にも本山くんが星野さんのお守りをしている場面もあって(すみませんすみません)、GT-R信者の私としてはこの先さらにポイントが上がりそうなチームでした。ともあれ星野さんには2日間ずっとお目に掛けて頂いて、もっと長いことレースをやっている人もいたのに、こんなへっぽこ初級カーターを対等にレーサーとして扱って下さったことは、何より感激いたしました。

 そして燃える男・星野さんは、やっぱり熱い人が好きなんですね。結果論かもしれないけど、尻込みしてカート歴をやたら少なく申告してしまった人には、あんまり声を掛けてなかったような気がします。大御所の前だから恥ずかしいという気持ちはすっごく分かりますが、逆にカート初体験でも「せっかくのチャンスだし」と胸を借りてど〜んと行ってしまう人がいると、とっても嬉しそうに見えました。だからこそ、たかだかレンタル歴10回かそこらの小娘(しつこく言うけど星野さんにとっては、だよ)が、図々しくもお道具持参で日本一速い男の前に出てきたのは、少なからずカルチャーショックだったのかもしれませんね。「すんごい闘志で、いい度胸をしている」と思って頂いたのは少々カン違いも含まれていますが、最後まで持って出ようか迷ったお道具たちも、私なりに思いっ切り走りたいと考えた末の持ち込みだったので、そうした姿勢を評価して頂けたのかなと思います。だって走りなんて、プロの目から見たらボロボロに決まっているものね。リブプロを持ち込む決め手になった、CKでぶり返した左のあばらちゃんにも、今日は感謝、感謝。

 シメはレセプションホールの出口で、星野さん、本山くん、IMPULおね〜さんたちが壇上でサインした、今回のイベント・フラッグに1名ずつサインを入れて、いよいよもてぎともお別れ。じつわ星野さん、このフラッグにサインをする時にもマジックのキャップを取らずにサインしようとして、「あれ、つかない?」と騒いで横から本山くんにキャップを外され、司会の方に「星野さん、キャップは取ってくださいねぇ」と突っ込まれて、ウケをとっていたのでした。だがしかし。わたくしも渡されたペンのインクが出ず、「あの、これ出ないんですけど」ともてぎの人に返すと、渡されたおに〜さんは無言でキャップを取ってニヤニヤ。そのまま知らん顔でサインしてたのに、横でサインをしていたお友達が「もしかして、星野さんと同類?」・・・くぅ。なんだか、しょ〜もないトコばっか似てる気がするじょ。せめて「走りが似てる」とか、「勝負度胸が似てる」くらいは言われてみたいものだ。それにわたくし、婦女子には無害でございます。もっともフラッグに「ミハエル星野」とサインを入れた大バカ者ではあるが。わはははは。でもこのお名前、他にどこで使えばい〜んだ?

 今回貴重な体験をさせて頂くきっかけになったJ-Phoneさまと、もちろん星野さんと本山くんと、そして何よりこのイベントに誘ってくれたお友達に大感謝な2日間でした。またぜひ、IMPULさんでもこういう企画を実現させてください。みなさま、本当にありがとうございましたっ。

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【初級カーターにタメになるお話】

2日間の体験ツアーでは様々な人が参加するので、細かいドライビング・テクニックについては、残念ながら教わることが出来ませんでしたが、所々タメになるお話を聞くことが出来たので拾い集めてみました。

●ドライビング・ポジション
最後のパーティでもお話があったように、ドライビング・ポジションはかなり大事。私の場合レンタルマシンでシートが合うことは殆ど無いので、面倒がらずに毎回ベストポジションを作るのは、ケガの防止にも重要なことだということを学びました。走る前に座った位置からして速い・遅いが分かってしまうというのは驚きましたが、普段車に乗り慣れている人でもずっと軽いパワステ車に乗ってると、ドライビング・ポジションが滅茶苦茶になったりするのですね。日産のドライビング・パークでもさんざ言われたことですが、「全ての基礎はココから始まる」というのはホントなんだぁと、しみじみ感じました。

[肘の位置]
これもプロのドライバーにお聞きすると必ず言われることですが、「ステアリングが重い」「腕が痛い」という原因は「女性だから」「非力だから」は、あまり関係ないそうです。腕力はあったほうが有利に決まってますが、スピンしたマシンを手で動かせる人なら、まず非力というのはありえないとのこと。ま、そうですよね。では、なぜ腕が痛くなるか。原因はいくつかありますが、星野さんと本山くんでコメントの傾向が違ったので、ご参考までに。

★星野語録★
★スピードが乗ってない
らしくて笑いました。まったくもって、おっしゃると〜りっ。感性の法則そのままに、動いているものと止まっているものでは速度が遅いほうが動かすときに力が要るという、燃える男の美学でなくても物理学的にも正論ですよね。

★着座が遠い
シートポジションが遠すぎると肘が伸び切っている、または脇が開いてしまうから、二の腕に余計な力を入れないと曲がれないのだそうです。これね、実際にステアリングを握った姿勢を想定して、手を突き出すだけで速いか遅いか分かってしまうのね。フツーは腕を前に出し過ぎると、アゴが上がって背中が反り気味になるでしょ。肩も上がるし上半身には余計な力も入るから、腕も肩も回りにくくなりますよね。これですでに大御所からは「遅い」のレッテルを貼られてしまうのだよ。誤解のないように補足しておきますと、「遅い」というのは人と比べてのお話ではなく、その人の持っている力が出し切れないという意味の「遅い」ね。

ポジションは好みの違いもあると思うけど、意識してないのに引きハンドルになっている人は、コーナリングで外側の腕が伸び切っているのではないかな。これだと複合コーナーの多いコースでは、男性でも腕に来るそうです。ベストポジションは手元でステアリングを見ている感じ、と言ったらいいのかな。その場にいれば一発で分かるんだけど、う〜んとたとえば。表彰状とか賞品をもらったとき、ゆっくり見ようと思って引き寄せたくらいの肘の曲げ具合、と言ったら分かるでしょうか。もちろん走っているときはステアリングと睨めっこするのではなく、もっと遠くを見ているわけですが、アゴは引いたままの状態で目線だけ上げるという感じです。

☆本山語録☆
☆握りが強すぎる
これは腕で曲がろうとしている人へのアドバイスかな。一言で言ってしまうと「身体がスピードに追い付いてない」のだそうで、は、おっしゃると〜りでございます。上から押すようにステアリングを持つ人は肩に力が入り過ぎ、逆に引っ張るように持つ人は肘が開き過ぎで、どちらも肘が上がってしまって「悪い握り方」。肘が上がってしまうと肩が回らないから、どうしても腕力でこじって曲がろうとして、勢いずっと握りがキツクなってしまうのだな。よって、走行後に握力がなくなってしまう人や二の腕痛が厳しい人は、腕に力を入れないで腰で回すようにすればい〜んでないかな。え、常識?

☆切り遅れ
う〜む、やはりきたかの王道ですね。これは星野さんも言ってましたが、舵角が大きい人はだいたい「切り遅れ」だそうで、これも大きな意味では「身体がスピードに追い付いてない」ということなのだそうです。増し切りは言うまでもなく、切り遅れるとコーナーの立ち上がりでの修正も忙しくなるから、要らん腕力を使ったりすると。お話ちょっとそれますが、これ、安全な場所でカートの「最小駆動半径」はどんくらいなものか、速度を変えて右左3回転ずつくらいクルクルすれば、すっごくよく分かると思うけどな。いへ、自分がやってみたいだけだけですけどね。ま、いいや。

●あばらを痛めないコツ
これは食い下がったぞぉ。今一番聞きたいことだものね。本山選手にあばらを痛める人と、痛めない人の違いをお聞きしてみました。まず、あばらを痛める原因から。

☆身体に力が入っている
おりょ。「シートが弛い」からくるかなと思ったら違うのね。これドライビング・ポジションと関係のあることですが、二の腕に力を入れていると脇にもかなり力が入るでしょ。これが骨折しやすい原因になるのだそうです。つまり身体が硬直しているので、コーナリングでシートから身体が離れてしまうのですね。横Gに慣れればあばらを痛めるきっかけもかなり減ってきますが、カートのシートだと上級者でもあばらを痛めたりするので、プロテクターはやはり必須だそうです。

☆ステアリングにしがみついている
これも「身体がスピードに追い付いてない」とか、上記の「身体に力が入っている」と似たようなことですが、最大の原因は「スピードを怖がっている」ということだそう。怖がりながら走っている人って、腕にも肩にも力が入っているから、肘が横に開いて肩が上がっているでしょ。したがって、脇腹のガードはガラあき。これでどこかにぶつけたり、あるいはその姿勢で周回を続けると、カンタンに骨折するそうです。あばらって、人間の骨の中でも折れやすいのよね。

ぶつかってしまった場合は、プロテクターをしてても折れるときは折れますが、「いつもコワイと思いながら突っ込む人は何度でもやる」というお言葉は、大納得してしまったなぁ。やはしコワイと思いながら走るのは、人にも自分にもいけないことなんですね。しみじみ。怖いと思っているときは、周りを見る余裕もないからケガもしやすくなるしね。

☆シートが弛い
おっと、やっときましたシートのお話。時々やってしまうのですが、「ちょっと弛いけど、まいっか」は今後撲滅したいですぅ。面倒でもケガの防止に、またタイムを出すためにも、毎回やらないといけませんね。

んでわ、あばらを痛めないコツとわ。
こちらはもう「無理をしない」「自分の技量を早く見極める」という一般常識的なお話と、上記の逆をやればいいわけで、補足としては、

☆腕で曲がらない
☆横Gに逆らわない

などのドライビング・ポジションを含めた、基本中の基本を身体で覚えるしかないそうです。うにゅ。普段「自分は余計な力なんて入ってないものね、ステアリングにしがみついたりしてないものね」という人でも、巻き込みのきついコーナーとかで、思わず強烈な横Gを食らったりすると、けっこうステアリングにしがみついちゃうものね。横Gを腕でこらえようとすると、さらに身体が振られたときはシートのフチに脇腹を強打することになるので、身体が硬直しててはいけないのですね。あれ、それってもしやスムーズに走れないと、やっちゃいやすいってこと? 「あ、そうそう」って、やっぱりそうか。急に「これさえやればバッチリさ」ちう解決法はないとは思ったけど、究極の解決法はドライビング・ポジションを含めて、トータルで上達しないといかんのですね。ふぅ。

ま、だいぶ回避できる方法は分かったので、あばら骨折の可能性は随分減ったのではないかと思います。あと、無意識にステアリングにしがみついてしまうのを回避する方法。星野さんいわく、身体や腕に余計な力が入っている人は、肘と腕が上がっているから遠目に見ても分かるのだそうな。よって、ステアリングにしがみつかないためには、いつも意識的に肘を下げるようにすればい〜んでないかな。今回はカート初体験でも怖いモノ知らずでそこそこ速い人達もいましたが、ドライビングポジションが悪い人を見て「あれじゃ、ケガするよ」とボソッと言われたのが、とても印象的でした。ううむ、こ〜ゆ〜ところをもっと細かく教えたかったのだろうな。腕で曲がっている人と身体で曲がっている人の最大の違いは、腕で曲がっている人はコーナリングのときに肘が開いて、上体がすんごく動くのね。いっぽう身体で曲がっている人は腰はよく動いているのだけど、身体の重心がズレないという特徴がありました。

よ〜するに肩から下の姿勢は、ほぼ最初にステアリングを握ったときのままなのですよ。これ、家の中で座っているときにも、シミュレート出来るのですね。腕に力を入れないで、肩が一番ラクに回る姿勢がベストポジションになるわけですが、試しに肘が横に開いた状態でステアリングを回す動作をしてみると。あ、ホントだ。肩が引っ掛かる。おもぴろ〜いっ・・・という目からウロコなお話でした。おうちでもカンタンに出来ることだから、試してみてね。いじょ、2日間に渡るもてぎのイベントでの収穫でしたっ。

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とうがらし@倶楽部冗談






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