12-28-2001(Fri.)

弱ったときの楽しいご飯

 ここ数日でまた智恵熱が出ているので、お粥と湯豆腐の日々になっているのですが、こりがけっこうハマるのです。

 お粥をぐつぐつ煮るのと湯豆腐をコトコト作る時間は、何度やっても中々楽しい。お粥といっても、一般的な病人食とはちと違う。東南アジアのチャイナタウンで食べるお粥は、レンゲやお箸がささって立つくらい粘りがあるのに、日本の中華街やお外で食べるお粥はちと粘り気が足りなくて、淋しい思いをしてたのです。たぶん正しい和食を扱った本だと、お粥は糊状にしたら負けみたいなことが書かれていると思うけど、 粘りを出して思いっきり表面張力しちゃったお粥が、無性に恋しくなるときがあるのです。 で、持病が出たときはこのときとばかりに、たっぷり時間をかけてコテコテのお粥を作るのでした。

 お粥はお米のうちから煮込むのがベストと聞きますが、炊いたご飯でもあの粘りは十分再現できるのですね。ご飯で作るときは土鍋だとすんごく焦げやすくなるので、フツーのお鍋で沸騰しては止め、沸騰しては止めを最低でも30分ほど繰り返す。ご飯粒が半分粉々に割れるまでじっくりじっくり煮込んで、焦げ付かないようにゆっくりかき回す。そうすると、あのもったりしたお粥になるのでした。日によって味を変えて、お腹が回復してきたら胡麻油を少したらして中華風にしてみたり、卵を落としてかきたま雑炊風にしてみたり。うきうきするのも妙だけど、智恵熱とはあと2〜3年のお付き合いになりそうなので、弱っているときも食事くらいは楽しみたいものね。

 湯豆腐のほうもたぶん本場の南禅寺のものとか、一般的に正しい湯豆腐と思われているものとはちと違う。ダシをいっぱい入れて味が染みるまでコトコト煮込む。頂くときは、お醤油やポン酢をつけずに食べるのです。こりわ胃潰瘍が一番酷かった時期に開発した、苦肉の策でもあるのです。油脂と刺激物はもちろん却下だったのですが、なんせ「お醤油禁止例」まで食らっていたのだから、お医者推奨のお豆腐も醤油ナシの冷奴を3日も食べれば飽きてくる。胃腸の粘膜は段々回復しているはずなのに、食事がつまらないから痩せてしまったのです。で、なんとかならないかと開発したのが、こり。

 ダシ汁はそのまま飲んでもいいくらいに、薄〜いお澄まし程度に昆布とカツオでガンガン味付けして、お豆腐は「す」が入って細かいヒビができるくらい、30分くらいはしつこく煮る。途中で昆布のアクを取り除いたら、あとはひたすらお豆腐のヒビ割れに幸せのダシ汁が入り込むまで、コトコトダシ汁を煮しめちゃう。こうすると心なしか大豆の風味が引き立って、お醤油やポン酢で食べていた頃より、ずっとお豆腐を味わえる気がします。これにネギ汁でもあったら、カゼの引き始めくらいはバッチリ撃退できます。このところカゼかな?と思ったらどうもいつもの智恵熱で、危うくカゼを引くところを踏みとどまったことも多いのですが、これもネギをいっぱい食べているおかげらしい。

 ネギ汁というのは、ダシ入りのお味噌と刻んだネギをお碗に入れて、お湯をさすだけ。この手軽さが我が家ではウケているのですが、お粥と湯豆腐のときはどちらも汁気が多いので、お粥にネギをガシガシ入れて食べることも多い。長ネギは火を通さないで、薬味のように使ったほうがより効果があるそうです。特に咽が弱くてすぐ熱が出る人には、ネギとニンニクはちょっとオススメ。

 もともとイタメシやエスニック料理が好きなので、ニンニクはいっぱい使うほうですが、冬場のネギの使用量もハンパではないかもしれない。なんせ納豆や麺類にはガシガシ入れるし、生野菜を食べる気がしないときは、スライスした長ネギを1/2本分くらい入れたネギ炒飯を作ったりする。ネギの変わりにニンニク炒飯だったりするときもあるけど、パスタのときはニンニクと唐辛子ガンガンのペパロンチーノをよく作る。どれも殺菌作用があってカゼの予防には最適のメニューだそうで、もしかしたら「私って引かない人種?」と思っていたのは、気のせいなのかもしれません。ふふふ。


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とうがらし@倶楽部冗談






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