2-8-2003(Sat.)

横浜ラーメン

 大阪からのお客さまのリクエストで、久々に地元でラーメンを食べてきました。出てきたラーメンを見て「こっちのラーメンて海苔が入ってるんだよね」とおっしゃるので、そんなものかとついwebでラーメンなんぞを検索したら、まぁこれがあるわ、あるわ。

 老舗の有名サイトから、こりを書いてる人って行動範囲といい家から見える景色といい、ぜってーうちの町内、それも同じ造成地の中の住人だろーなぁという人の手記までザッと読み漁りましたが、全国のラーメン好きの多さには改めてビックリしました。市内に限定しても、超有名店から我が家から徒歩3分のラーメン屋まで、個人サイトの充実ぶりはヘタな情報誌より遥かにきめ細かく出来ているのも感心です。どこからそんなノウハウを仕入れてくるんだろう?という専門用語ビシバシのみなさまのご感想などは、大メジャー店には辛口批評も続出で、接客業の難しさを改めて思い知らされたりいたします。

 そんな個人サイトのパワーに圧倒されつつ、かねてから疑問だった「横浜ラーメン」ちう括りを中心に見てみました。数年前にはブームの勢いでラーメン博物館なんてものまで造ってしまって、住民の間でもすっかりその気になっている感が強い今日この頃ですが、いったい誰が横浜をラーメンの名所に指定したんでしょう。わたくし幼少のみぎりは「上手い麺なら中華街へ」と言われていたので、正しい中華料理店には属さない、いわゆる「ラーメン屋さん」という存在がこんなにメジャーになったのも、いささか不思議な気がいたします。


 さて、その「横浜ラーメン」ですが、定義が載ってるサイトがいくつかあったので一部引用させて頂きますと、「具として、海苔、ほうれん草、チャーシューがのり、太い麺とトン骨しょうゆのスープが特徴」とあります。してみると、先日お客さまをご案内した店は「まことに正しい横浜ラーメン」ということになるわけで、それもそのハズ。先日のお店は、一躍大メジャーになってしまった店からのれん分けされた店舗で、数年前にフラビオ師匠に連れられて行ったときとは若干味が変わってましたが、発祥地ということになっているカリスマ店の孫弟子に当たります。そのカリスマ店も創業25〜26年程度と聞きますので、親の代が知らないのも当然です。

 なんでも最近では、くだんのカリスマ店の系列を「家系(いえけい)」などと呼ぶようで、次々と独立のれん分けしていった店舗群の総称として、「横浜ラーメン」とイメージ付けられた流れのようです。流行ものの常として、カリスマ店系列でないのに「〜家」を名乗り、スタイルもすっかり踏襲している店舗も出現しているようですが、どうやらそれらをひとまとめにして「横浜ラーメン」と呼ぶようです。

 かような経緯を持つ「横浜ラーメン」ですが、カリスマ店の開業年代を鑑みますに、九州のトン骨ラーメンが関東で成功したのを受けて、元々しょうゆ味に慣れ親しんだ舌にもすんなり受け入れられる、「トン骨しょうゆ」なるスープ+太麺というスタイルが変遷されたように思います。正しいトン骨しょうゆのお約束として、家系を名乗る店では「脂の量・麺の茹で加減・スープの濃さ」をチョイス出来るというオプションが漏れなく付いてまいります。これとて発想は極太の堅麺と脂ギッシリの濃〜いトン骨スープに不慣れな関東人への配慮として、九州ラーメンのお店が始めたように記憶してますが、これがお国柄・地域柄なんてものなんでしょうね。


 横浜ラーメンと呼ばれるものの歴史をひもといていくと、なんとなく「名物」が生まれる経緯が分かったような気がして、中々面白い発見でした。最近では、カリスマ店の直弟子と言われる大メジャー店の名を冠した市販品も登場しているので、スーパーやコンビニなどで見掛けた方も多いかもしれません。自分としてはあまりピンと来なかった「横浜ラーメン」という括りでしたが、これはこれで遠方からのお客さまのお土産にはなるかなぁとも思います。

 ではラーメンのもう1つの主役「麺」はどこで作っているかと申しますと、これが横浜市内ではないんですね。同市販品の使用している麺は、北海道は旭川の「藤原製麺株式会社製」とあります。このなんだかお豆腐屋さんみたいな名前の製麺所は、どうもラーメン好きなら知らなきゃモグリというほど超有名どころのようです。生麺タイプのモノを食した人の感想は、一様に「家庭でこんな味が再現できるなんて!」という大感動ものでしたけど、残念ながら北海道からのお客さまのお土産には没かなぁ。

 ・・・と、ココまで書いてお出掛けしたら、北海道からのお客さまは旭川の方でありました。ふぅ、危ない、危ない。

 思えば、なんでラーメンは札幌が本場なんだろう? あれもいつの頃かブームを仕掛けた人がいるんでしょうけど、日本全国でラーメン屋さんがない地域というのも、ほとんどないでしょうね。カレーとラーメンはもはや国民食と言われるほどご当地アレンジが主流になっていますが、アタリ・ハズレの大きさもまたラーメンの特徴のように思います。都心の一等地にあって、札幌→博多→喜多方→荻窪→山形→和歌山と、コンビニのポテトチップのごとくガラガラと入れ替わるラーメンの流行も、次はどこの地域にスポットライトが当たるのか、予想してみるもの楽しいかもしれません。

【参考資料】
家系ラーメンについてさん
横濱・家系ラーメンさん


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倶楽部冗談

とうがらし@倶楽部冗談






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