6-4-2001(Mon.)

シールド越しの微笑み

擦れ違いざまに目が合った。

 時間にしたら、ほんの一瞬。たぶんコンマ5秒もなかったと思う。あのシールド越しに笑った瞬間は、一生忘れないな。表情が全部見えたわけではないんだけど、メットの奥で確かにこっちを見て笑っていたよね・・・。



 こりがコースへ出ていく大切な人を見送った刹那だったら、スローのコマ送りでオーバー・ザ・トップかなんかをBGMに、振り向きざまにゆっくり笑った目を10カットも入れれば、赤ペガ張りの感動の巨篇が出来上がりそうなものだけど、ところがどっこい。見送る私は、頭の先から爪先までコンマ3秒でサーッと血の気が引いて、完全にネクサス6型モードへ突入したのであった。そう、ホントにスイッチが入ったときは、頭がやけにクールになってしまうのです。それまでお上品に寄せていた場所も、右リアでバリアをなでつつパイロンの足も何度か踏んぶし、牧歌的な放し飼いってなんのこと?と下品に追い上げ、やっと数台先に背中が見えたとき心に浮かんだ言葉は、「あった〜ぁくんなあ、もぉ!!!」でございました。ほほほ。

 誤解のないように言っておきますが、突っ込んできた彼には全然腹を立ててないのよ。今日はとことんツイてないなぁ・・・くらいの印象しかないのであった。前にもちろっと書いたような気がするけど、「イヤには違いないけど、混んだ電車で足を踏まれたくらいの感覚」なんですよ。ま、ちと危ないかなとは思うけど、気にして何度も誤りに来てくれたし、悪気はなさそうだったから、今後気を付けて下されば良いのではないでしょか。コースの人々や常連さん達から厳重注意をされても、ふてくされるでもなく素直に聞いてたし、待ち時間にお話してても嫌な感じの人ではなかったものね。

 今までカートに乗ってて、進路を塞がれても、ぶつかって回されても、たとえもんのすごいハズレ車に当たっても、湯気を出したことって1回もないんだけど、自分ではそれが「レース向きの性格ではないのかなぁ」なんて、けっこう気にしていたんですよぅ。それがね、昨日初めて湯気を出しました。ええ、もぉ思いっきり。そもそもなんでコースで擦れ違うのだ?と思ったあなた。いいところに気が付きました。

 あの瞬間は「チーム串焼き」のせんせ方がつい最近、異口同音に「あ〜れは、あったま来るんだよねぇ」とおっしゃってたのを思い出してしまいました。それを聞いて、「あらあら災難でしたね、でもそんなに湯気を立てなくても・・・」と思ってましたよ、それまでは。あれは、やられた者にしか分からないですね。わたくし今まで、あんなにムキになって前に出ようとしたことわありません、はい。抜けなくてモタモタしているのは、もちろん自分がヘタだったからなんだけど、何度ショートカットの誘惑が頭をよぎったことか。おかげでSBが始まるまではドロドロに眠くてふにゃふにゃしてたのに、帰り道は目が冴え渡っておりました。わはは。どーも・あ・り・ま・とっっっ。ふんっ。


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とうがらし@倶楽部冗談






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