1-24-2002(Thu.)

ホコリ高き職業

 数日前から画像を取り込んだりデータを送るほうのサブマシンの調子が悪くて、しかもこんなときに限って、メチャクチャなバイナリーを送り付けてくるお客の相手をしなくてはならない。そもそも事の起こりはこのメチャクチャなバイナリー・ファイルで、うちのシステムが破壊されたところから始まるのだが、破壊されたファイルを修復しても5分で停る神経質なMacになってしまった。これでは仕事に使えないばかりか、修復も応急手当てくらいしか出来ない。急ぎの仕事の分は仕方なく、普段はほとんど電源を入れない一番古い非力なマシンに火を入れて、時間は掛かるけど何とか送信することは出来た。だがしかし。

 非力な非常用マシンまで飛んでしまったら、残るはメインの1台のみ。メインのマシンもデータの送受信は出来るのだが、こいつのシステムが破壊されてしまったら全部の修復に1週間は掛かるので、なんとしてでも非力なマシンだけで急場をしのがなくてはならない。この子は他の2台と違って、余計な書体やアプリケーションを一切削った、ホントに緊急用としてシェイプアップしてしまったマシンなので、出来ることもメールの送受信とテキストの棒打ちくらい。よって鶏頭事務所の通信環境は、ここ数日遊びに使っている余裕がなかったのでした。メールのお返事が滞っているみなさま、ごめんなさい。全部目を通していますが、そんなこんなで遅くなりました。お返事は今夜からせっせと書かせて頂きますぅ。ふぅ。

 さて問題の故障箇所なのだが、ソフト的に直らないなら、ハードウェアの故障も疑って掛からなくてはいけない。かなり無理なチューニングをして数年間酷使しているので、意を決してオーバーホールすることにした。あぁ、今日は寝られると思ったのに・・・と、1ビットの頭を引きずりつつ、夜中にゴソゴソお掃除タイム。これで直らなかったら、いよいよ買い替えかなぁ。もう電源の抜き方すらうる憶えだったのだが、ボードからドライブからぜ〜んぶ外して、不良デバイスは一掃するくらいの覚悟でいたとゆーのに。そしたら、まぁ、開けてビックリ。この陽気なのに、スタックの原因はオーバーヒートであった。

 この子は前にもオーバーヒートしたことがあって、症状からしてもしや?とは思っていたのだが、前回は夏場に1週間ほど半徹夜状態が続いて着けっぱなしだったのよね。そりが今回の原因は、なんとホコリ。マザーボードを見た途端に、CPUにフサフサ生い茂るホコリの森を見たときは、買い替えなんて考えてゴメンよぅと、1人反省モードに入ったものだ。いや、そりくらいスゴかったのよ。見た目はもちろん数週間お掃除してない部屋のホコリなんかよりはずっと少ないけど、熱に弱いCPUにとってはうっすらホコリをかぶっているだけで、「すんげ量」なんだよね。恐るべし、静電気。

 さっそく外せるチップは全部外して、接触部分のお掃除とマザーボードの点検を敢行。電源もインターフェイスも全部外して、差し込みも念入りに磨いてみた。こりでかかった時間は6時間。マシンが冷えてしまったから、オニのように出ていたオーバーヒート症状も緩和されたのだが、一晩電源を入れっぱなしにしておいても、スタックはしていない。あぁ、こんなことだったのねぇ。おかげですっかり調子は戻り、前よりも動作は速くなったくらいであった。と、ここまでならただの「しばらく出られなくてごめんなたい」なお話の顛末なのだが、この頃通信でデータをやりとりする仕事がひじょーに多いので、これが全生活に関わるようなことだったら、とんでもないことになっていただろうなぁというのが、今日の本題。

 近未来モノのお話では、当たり前のようにコンピュータ管理された未来都市が出てくるけど、これが「画像取り込みマシン」とか「通信専用機」なんてものではなく、生活そのものを支えているシステムだったら、まず素人にはいじれないだろうなぁ。空気清浄システムが壊れて中の人が倒れる事故とか、待ち合わせに遅刻した理由も「ゴメン、うちの玄関が開かなくなって」なんてのも出てきそうだ。映画や小説の場面では、コンピュータ管理された生活のほうが中心にクローズアップされているけど、もしもそんな社会になったら、今より必要な職業は間違いなく「修理屋」のほうだよね。そんな生活がしたいか?と聞かれたら、原始的な鍵と手動で開閉する玄関ドアがいとおしく思えたりするのであった。

 未来世紀ブラジルでも「闇の修理屋」なんてのが出てきたけど、自分が子供だった頃に考えた「21世紀」には全然なってないなぁと思う、今日この頃でありました。


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倶楽部冗談

とうがらし@倶楽部冗談






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