4-30-2004(Fri.)

Draw the Line

 今年もKISSが来日するとゆ〜お話を書いたときに、わたくし2度と見られないグループの代表として、the WHOとツェッペリンを書いた記憶がございます。びえ〜っ、来るのねん・・・てことで、「THE ROCK ODYSSEY 2004」のお誘いを頂いたときは、即決で「行きますっ!」と力強くお返事してしまいました。まさか、まさかのthe WHO来日。と〜ぜん初来日でございます。カップリングが、エアロスミスとポール・ウェラー。しかも会場は地元、横浜国際競技場ときたひには、あ〜た。たとえ仕事が入っていても、ぜってー行きますっ。

 翌日は世界のE.YAZAWAも出演するそ〜で、わたくし用もないのに「3万人のE.YAZAWA」の出待ちをしてしまおうかと思ったくらい。いえね、毎年武道館で恒例のE.YAZAWAコンサートがあるそうで、その日の夜に九段下を通り掛かると、E.YAZAWAタオルを首から下げてうっすら汗をおかきになった「3万人のE.YAZAWA」が見られるとゆ〜お話を聞いて以来、1度見てみたいなぁと思っていたのですよ。エアロはその前に東京ドームで単独公演も行うよ〜ですが、せっかくだったらこっちでしょー。あのエンジェル・ボイスを聞くには、ドームではちと音が悪すぎるしね。

 日本の「THE ROCK ODYSSEY 2004」もやるなぁと思ったけど、イギリスのフェスでは同時期にニューヨーク・ドールズが再結成されるとゆ〜ニュースまで、飛び込んでまいりました。なんとラブ・コールをしたのはモリッシーだそうで、こちらもビックリ。くぅ、見たいじょぉ。とまぁ、世間はリユニオン流行りなワケですが、モッズ・ムーブメントについては語ると長くなりそうなので、the WHOやthe JAMは別立てでお話するとして、今日はエアロスミスのお話なんぞを。



 わたくし世代が世代なもので、特にがんばって集めなくても、エアロはフツーに聞いてました。LPも2枚ほど買いました。なぜか「野獣誕生」と「Draw the Line」でしたけど。完全なスキマ買いです。どのくらいのスキマ度かとゆ〜と、「KISSとゆったらRock'n'Roll OverとDestroyerだろー」と言われていた時代に、ファーストと「LOVE GUN」だけ持ってるよ〜なもんです。あ、そりも私か<おい

 エアロとゆったら、あ〜た。「ROCKS」だろー、とゆ〜時代になんでこの2枚なのかは、自分でもよく分かりません。たぶん「ROCKS」はクラスでも数名が持っていたので、同じものを買ってもオイシくないから、みんなが持ってないアルバムを買って、ローテーションしていたのだと思います。テープに落としたような記憶はあるので、ROCKSも曲順を見ると「あ〜」と自分も持っていたような気になっておりましたが、ちゃんと調べたら買ってなくて愕然としたアルバムの1つです。

 QUEEN、KISSまで行ってしまうと当時からすでに立派なキワモノだったので、洋楽を聞いているクラスメートでも「揃えている」まで行く人は少なかったです。ゆえに、KISS公演のときは元の学校のKISS仲間と「大きな玉ネギの下で」が実現したわけですが、こりわ「自分で買うしかない類」に分類されます。いっぽうエアロスミスはフツーにカッチョイイので、バンドをかじり初めた子達は「持っててと〜ぜん」なお約束アルバムでもありました。まぁ、でも今にして思えば「LOVE GUN」をCDで買い直す勇気はないけど、「ROCKS」や「オペラ座の夜」なら買ってもいいかなと思うので、そう大失敗だったとゆ〜ワケでもないのかな。



 私が好きなミュージシャンは大きく分けて、「ステージングが楽しめるバンド」「楽曲から情景が広がるバンド」「ライブのドライブ感が爽快なバンド」の3つに分かれます。KISSは言うまでもなく最初の項目、QUEENは2つ目の項目、ハノイは3つ目の項目に当てはまります。ライブへ行くか行かないかは、1つ目の項目が大きな割合を占めていて、QUEENに関してはかなりの負け惜しみで「DVDでも我慢できる」と言えます。ハノイは逆にスタジオ版だと魅力半減。ではなぜ典型的ライブ・バンドのエアロに今まで行かなかったかとゆ〜と、70年代後半から80年代に大ブレイクしたバンドって、「ライブでスタジオ録音をそっくり再現できる」とゆ〜のが1つのステイタスになっていて、その典型がエアロでしょうね。

 確かにテクはスゴイと思う。ステージングでKISSのような大掛かりな仕掛けを持ってくるでもなく、QUEENのように映像や音の作り込みに凝るわけでもなく。演奏一本で勝負しているところが、KING of Rock'n'Rollの称号を獲得したステイタスでもあると思うし、根強く支持される理由でもあると思います。でも少ないお小遣いをどうやりくりするかが死活問題のビンボー学生にとっては、ある意味「レコードで間に合っちゃうバンド」でもあったような気がします。加えて当時の自分は、ライブの演奏がウマイかヘタかではなく、ヘタでもドライブ感のあるバンドに惹かれていたこともあります。the JAMなんかはその最たるもので、自分の中では邪道と言われようが軟弱と言われようが、自然に身体が動いて歌いたくなるようなバンド、その高揚感こそロックだと思っていたとでも言いましょうか。



 多かれ少なかれ、自分が気に入るミュージシャンは、どこか共鳴できるものがあるのだと思います。フレディ追悼コンサート10周年記念エディションのGUEEN+を買ったとき、「あ〜、ブライアン・メイも同じことを考えていたんだぁ」と感動ひとしおでした。というのも、ブライアン・メイも「人の声」というものをよく分析していて、誰にどの曲を頼むかをどう決めたかという話のとき、ロバート・プラントはすぐ決まったようなことを言っていたんです。わたくしぢつわ、初めて「Crazy Little Thing Call Love」を聴いたとき、ロバート・プラントが歌っているのかと思ったんですよ。

 その当時、もうツェッペンが解散していたかどうかは記憶が曖昧なんですが、ロバート・プラントはハニー・ドリッパーズというユニットに最初は覆面で参加していて、クレジットには名前を載せてなかったものの、声でバレたとゆ〜話題があったんです。で、「Crazy Little Thing Call Love」もQUEENにしてはちと毛色の違う曲だし、てっきりまたロバート・プラントが名前を伏せてリリースした曲だと思っていたのですね。だもんで、フレディ追悼コンサートで、ブライアン・メイが「ロバート・プラントにはこれしかないと思った」のも、手放しで「さすがだっ!」と感激しました。

 かの有名な、ジョージ・マイケルの「Somebody to Love」も「でかした!」と思ったけど、こりわ世界中のフレディ・ファンが絶賛してシングル・カットされたくらいなので、わたくしが今さら言うまでもないですが、1つ惜しいと思ったのは「ボヘミアン・ラポソディ」でした。確かにエルトン・ジョンではサビの高音部がキツイでしょうから、アクセル・ローズとのカップリングにしたのは面白い試みではあったけど、スティーヴン・タイラーなら替え玉ナシで、フルコーラス歌えるのになぁと、余計なお世話ながら思ったものです。イギリス系のミュージシャンが中心のイベントだったので、ご本人が引き受けたかどうか分かりませんが、機会があったらぜひ1度スティーヴン・タイラーのボヘミアン・ラプソディを聞いてみたいです。



 そんなことを考えるようになったのは、「このおっさん、こんなにいい声してたんだっけ?」と思った、前回の来日直前にリリースされた「Angel」を聞いたときでした。サイトを始めた98年かその翌年の来日だったと思うので、当時の日記にもそんなようなことを書いた記憶がございます。いつものがなりシャウトではなく、ちゃんと歌うとこんなにいい声なのね、と。ハードロックの良さは、おらおらノリでグイグイ引っ張るドライブ感の中に、こ〜ゆ〜しっとりしたバラードがあることでしょう。それでもエアロは「いつでも見られる」とゆ〜何の根拠もない安心感で、前回の来日のときも鶏頭事務所の真ん前の青山チケット・エージェンシーに、徹夜組まで出現して即日完売の貼り紙が出ても、そんなに焦ってなかったんです。

 今年のドーム公演の話題が出ても、せっかくだったらあの声はドームのどうしようもない音響ではなく、もっと別の場所で聞きたいなぁと思ってました。でっ。the WHOとポール・ウェラーも来るときたら、私としては「今見ておかないと」の3大コンビネーションで、こりが1日で見られちゃうなら、ドームの1.5倍のチケット代も惜しくない。いやぁ、スゴイことやってくれちゃうもんです。とゆ〜わけで、初めて生で見る天使の声を持った化け物に(すみませんすみません、でもあの化け物からリブ・タイラーが誕生する理由が解せないのは私だけではないでしょう)心弾ませながら、懐かしのヒットメドレーと化している鶏頭事務所でした。



 余談ですが、この夏エアロが来日しちゃうから、予習用に何か買ってみようかぴらん・・・て方がいらしたら、「Draw the Line」から入らないほ〜がいいです。ファースト(邦題:野獣誕生)はいいですけど、これから買うなら「ROCKS」とライブ版のどれかの組み合わせが、個人的にはオススメ。ベスト盤狙いも悪くないですけれども、それだったらライブ盤のほうがとってもお買い得。エアロに関しては、ライブとスタジオ撮りで音の作り込みのギャップが殆どないので、スタジオ盤にすれば良かったぁとゆ〜後悔はあまりないと思います。とか言いながら、わたくし軟弱にもスタジオ録りのベスト盤も持ってますが。がはは。

 ライブ盤のオススメは、今から買うなら「Little South of Sanity」がイチオシです。前回の来日直前に行われたアメリカ国内ツアーの音源で、昔からのライブ・ファンには大人しくて物足りないかもしれないですが、これを聞くと「スタジオ録りと寸分違わぬ演奏」の看板が、伊達ではないことが良く分かります。落ち着いて貫禄たっぷりのエアロと、丸くなった自分が、今になって心地好く感じられるようになった、そんな雰囲気のアルバムでもあります。わたくしとしては、エアロ原体験の「ドリリリ〜ドリリリ〜ドンドン、うぉーくでぃすうぇーぃ」と「え〜ぃんじぇ〜〜〜〜る」が聞ければ良かったんですが、80年代までのベスト盤に再結成以降のヒットを足したようなセットリストは、涙モンです。

 全23曲入り2枚組CDで¥2,000弱は、この上なくお買い得。それになんたって、U.S.盤はCCCDじゃないしね。わたくしは経済的な理由で、さらにオトクなU.S.盤に走りましたけど。ほほほ。音の劣化を気にされる方は、ライナーノーツをかなぐり捨てて、ぜひU.S.盤に走りませう。

次回はモッズ・ムーブメントについて語りまくります。


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