10-26-2001（Fri.）
Can't Take My Eyes off You
食事中に見るともなくついていたテレビで、「Can't Take My Eyes off You」が流れた。テロップには「82年ボーイズ・ タウン・ギャング」と出たけど、 あで？？？サイゴン陥落は確か76年だじょ・・・と、記憶の糸がこんぐらかりだした。 使ったのがボーイズ・タウン・ギャングのバージョンだったのだろうけど、 オリジナルはもっとう〜んと古いんだよね。なにしろ「ディア・ハンター」で、ベトナム出兵前夜のデニーロたちが歌ってるんだから。さよう、この曲は私にとってベトナムとハワイと、もう１曲「Without You」を思い出してしまう引き金になるのでした。ベトナムを思すのは、映画の中で効果的に使われているからでもあるのだが、一緒にベトナムへ行った友達とは、ハワイの取材で知り合ったせいもある。そのときの取材メンバーにうちのフラビオ師匠も含まれているのだけど、とにかくみんなノリの良さでは甲乙付けがたいぶっ飛びぶり。ちょうどホノルルへ着いた翌日が私の誕生日で、出発前は「ちぇ、海外で取材中にお誕生日かぃ」と思っていたのは、どこへやら。大手を振って飲むきっかけが出来たものだから、みんなきゃっほらんらんの大喜び。ノリと勢いでは人後に落ちないと自負していたわたくしでも、あと１週間いたら人間じゃなくなるなと危機感が沸きました。あ、いえ。ちょっち作ってます。・・・ほんのちょびっとだけ。
まぁそんな勢いで、初日からお互いに初対面だったとは思えない大爆走っぷりを発揮して、連日朝まで地獄飲みして２日酔いどころか、抜けないうちにまた取材という狂乱騒ぎの２週間でもありました。もっとも初日から連日飲み倒しになったきっかけは、到着直後はみんな時差ボケでお昼寝してたので、１人で起きててもつまんないにゃぁとホノルルの街をぶらぶらお散歩して、帰りがけにABCストアでビールを２パック買ってきたヤツのせいってことになってますが。いえ、どうせやるならね、みんなが起きた頃カンカンに冷えているように、流しいっぱいにホテルの製氷器から調達してきた氷を張って、ビールをグサグサさした挙句、流し台の上の小さなウンターを勝手にトロピカル・バーに変えてしまっただけなんですけどね。あで？？？ 今とやってること変わらないやん。ほほほ。つぎっ。
そんなワケで翌日は、みなさまお待ち兼ねの「公式宴会日」。ところが何を勘違いしたか、現地視察ちうのスポンサーさまと、発注先のお偉方の２大スポンサー付きだったというのに、我々は居酒屋とカラオケ屋に連れて行かれたのでした。あとで聞いたら、すでにハワイに２週間滞在して翌日帰国する先発隊と間違われたのだそうで、我々はこれから２週間滞在する後発隊なのに、「そろそろ和食と日本文化が恋しいでしょう」ってことだったらしい。かくして「取材中に海外でお誕生日かぃ」から一変して、「なんでハワイで居酒屋とカラオケなの？」という展開になってしまったのに、そんなことではひるまないのが、このメンバーの恐ろしさ。リーズナブルなところへ連れて行かれたと思っているので、「あーたたち、遠慮ってものを知らないの？」と驚くほど、飲む飲む、歌う歌う。特に女性メンバーは黙っていれば世間ではかなり美人の部類なのに、この私が見ても「仕事で、しかも初対面のメンツの前で、そりわないだろぉ」というぶっ飛びウケ狙い合戦。したがって、と〜ぜん粗忽者のわたくしと打ち解けるのには、一晩で十分でございました。がはは。 で、「お誕生日の本人もなんか歌ってよ」と言われて歌ったのが、この曲だったのよね。これがベトナム出兵前夜に仲間とバカ騒ぎして、バーで大合唱するあのシーンとダブッてしまうのです。
「Without You」のほうは、たぶん２曲目に歌った曲。日本語の歌でも良かったんだけど、先に都はるみやら北島三郎なんかを熱唱されて（くどいようだけど女性スタッフ達がだよ）、え〜かげん気遅れしちゃったスポンサーさまと、英語しか通じない部屋の係のおね〜さまに「なんかしっとりしたのをお願いしますぅ」と泣きを入れられて、確かこの曲にしたのよね。そのときに、放し飼いの私が見ても「ランボー」という素敵なあだ名がピッタリだなぁと思った子から、「私の結婚式ではこれを歌ってね！」とリクエストされたのだけど、歌う機会が無くなってしまったのが、ちょっと哀愁でもあるナンバーでした。ちなみに「Can't Take My Eyes off You」の邦題「君の瞳に恋してる」は、数ある洋楽のこっぱずかしい邦題の中でも、個人的には「なんとかしてちょランキング」のトップ５にラク勝で入る。したがって披露宴会場とか生演奏付きのパブとか、口頭で曲名を伝えなくてはいけない場所では、あまり歌いたくない曲でもある。ま、後にも先にもあれ以来歌ってないし、そもそも滅多にカラオケ屋には行かないから、今のところ曲名を告げて頬を染めてしまう栄誉には恵まれてないんだけどね。
【本日の覚え書き】
今だったら「Without You」は、マライア・キャリーとかエア・サプライのバージョンが有名なのかな。「マライアがオリジナルぢゃないんだじょぉ」と解説しているものでも、「オリジナルはニルソン」とか「ニルソンの名曲」という表記が多いのね。あ、あの・・・オリジナルは「バッドフィンガー」ちうグループなのだが・・・知らんよね。↓こり。http://homepage1.nifty.com/garth/Badfinger/badfinger.htm
よくこんなタイトルで発売できたなぁ・・・って感じですが、ジャケットと解説が内輪ウケするのでリンクしてみた。73年発売の５枚目ね。去年発売された「The Very Best of Badfinger」は、かなり欲しい。アルバムを集めるほどは聞き込んでいないけど、ベスト盤なら欲しいじょ。「WISH YOU WERE HERE」も買いだな。これ、ずっと探してたのよね。サディスティック・ミカ・バンドの福井ミカがゲスト出演したことでも話題になったけど、その後見掛けた記憶ナシ。久々にＣＤ探しでもしてみるかなぁ。そもそも今うち中のＣＤプレーヤーが全滅しているから、先にプレーヤーを買わなくちゃいけない気もするけど。
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