2-12-2004(Thu.)

困ってシマウマ

 え〜、お題は単なるゴロ合わせです。

 さて、「シマウマ」とゆ〜単語で筑波山を連想された方は、どれくらいいらっさいますでしょか。わたくし毎週いばらき通いをしていたわりには、カートコース以外の場所はあまり行ったことがないなぁと、ふと筑波山に登ったことがございます。

 車で登れるところは5合目か6合目くらいなんでしょかね。駐車場のある広場からロープウェイでさらに上に行かれるよーですが、その日は強風のためにお休みでした。頂上までは登山道を辿って徒歩では登れたようですけど、なんせナメた軽装で行ってます。くるりと近辺を探索して、数軒あるお土産屋さんを端から見て歩き、「納豆煎餅ってなんでしょ」「おー、ホントにガマの油を売ってるじょ」な〜んて茨城初心者丸出しで大はしゃぎ。

 お約束の「筑波山へ行ってきました」シリーズのお菓子には目もくれず、ひたすら地味な「干し納豆(袋入り)」なるものを購入してみます。地元の友達は「そりなら町中でも買える」と不思議そうにしておったものですが、あまりにお土産くさいポップなものよりも、古風な趣の包装のほーがにゃんか霊峰にふさわしいでわないれすか。納豆といへば水戸のよ〜な気もしますが、気にしない、気にしない。どー見ても観光バスで乗り付けたおやぢが、ワンカップ片手に帰りのバスでチビチビつまむ設定なのは、この際無視だ。



 駐車場には無数のドーナツ痕なども残ってまして、ほほぅこりが夜な夜な地元のみなさまがお出ましになる、筑波山の別の顔なのれすね。傍らにはガマ神社、そして駐車場で放し飼いにされている数種のニワトリと、2〜3mほどの麻のロープに繋がれた






山羊。


 にゃ、にゃんで山羊なんだ〜っ。傍らには「山羊に紙を与えないください。ちゃんと餌はあげてます」なる看板もございます。ココの山羊は白ヤギさんなので、おてまみを食べてくれるかも・・・と、忘れたい過去と共に訪れた失意の登山客に、授業中に取り交わした怪文書や、交換日記の処分先ではないことも明記されとります。あにょ・・・山羊さんがですね、お腹が空いているかどうかより、ホントに紙を食べるんか?ちう庶民のささやかなエゴですので、ここは1つ勘弁してやってくらさい。ええ、決して山羊に断食させて、動物虐待しているなんて思っておりませんから、はい。

 このにゃんとも不思議な空間の少々上には、コイン式の双眼鏡を配した展望台もございます。折しも、うっすら雪化粧の残る季節でございました。澄んだ空気に広がる眼下の景色はまことに気持ちの良いもので、新宿の副都心から鹿島港まで見渡せます。

 おー、富士山も見えるのれすね、ははぁ、ありが涸沼(こぬま)とゆーのれすか。地元の友達はいつでも来られるとゆ〜ので、殆どわたくしが双眼鏡を占拠して、気になる方角を指差しては「ありわなんでしょ?」とやっとります。ちなみにこの双眼鏡、「¥100で60秒見られる」と書いてございます。フツーは60秒で、こんなにキョロキョロできないでしょう。友達は「ありな〜に?」のたびに場所を入れ替わっていると、すぐにバシャンと終わってしまうとハラハラしていたよーですが、ひとしきりキョロキョロし終わって、「せっかくだから見る?」なんて代わっても、まだ見えます。

 随分長い60秒だなぁ。でもこり、ちょっと目が疲れるのよねぇ。どうも視界の左下隅を黒いものが遮って・・・あ。






凍っちょる。


 そ〜いえば、ココに来るまでも昨晩の凍結で、目指すホテルまで登れなくなった乗用車が何台か、途中ポツリポツリと乗り捨てられていたのよねぇ。双眼鏡のシャッターが凍って作動しなくなるくらい、別段珍しいことでわないのかもしれません。恐るべし、筑波山。いばらき、寒い。

 その日はお昼前の早い時間とゆ〜こともあって、まだ観光客の出足もまばらでした。誰かにこの幸運をお裾分けしたいのだが、中々ココまで登ってこないのれす。と、そこへ1組の家族連れがやって来ました。3〜4才くらいの男の子と、若いご両親の3人連れ。思わず、「ボク、ボクぅ、こり壊れてるよ」と教えたい衝動に駆られつつ、人様のお子さんに余計なコト教えるのも失礼かぴらん・・・と迷っていたら、くだんのぼっちゃんは我々のいる展望エリアより、一段下のジャングルジムや滑り台に興味をしめしているよーでした。

 そりわ「ガマ神社」の一段下、売店の屋上をキッズエリアに開放したミニ遊園地なんですが、我々が目点になったのは売店の屋根から身を乗り出している、巨大ガマの化身のほーでした。周りの造作物との比率から察するに、このガマの化身は実在したらアフリカゾウよりデカイです。いえ、霊験あらたかなガマが人間より大きいのはい〜んです。なんたって、四六のガマです。実在のセコイ両生類に置き換えるほ〜がいけません。でもですね、






なぜに背中にシマウマなのでしょー。


 うっすらと雪化粧した風景に広がる、シュールレアリズムの世界。山裾の関東平野に向けてビヨ〜ンと飛び出さんばかりの格好で、背中に自身の1/5ほどのシマウマをちょこんと乗せたガマの化身。この組み合わせの妙技がなければ、フラリとお散歩に立ち寄っただけの場所は、じきに記憶の彼方に沈んだであろうことは想像に難くありません。



 なぜシマウマなのか、それはきっと訪れる者の脳裏に「世の不条理」と、あらがい難い力の前には「考えてもムダ」とゆ〜摂理を刻む、尊い教えの現れだったに違いない。煩悩だらけのわたくしには、改めて常識という名の自己概念にとらわれていた己のエゴを見直す良いきっかけとなりました。ありがとう、筑波山。そして、これからもよろぴく。 ←なにをだ


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