ビバ！トラコン

　ジョーダンＧＰのフレンツェンさんから、「へら～りエンジンを搭載している車は、トラコンかそれに類する電子制御装置を搭載している」という発言が出たそうだ。でかした、よくぞ気が付いた。でも出来れば「人の車の後ろを走っていたとき」ではなく、まず自分の車の感触で気付いて頂けたら、とってもうれしい。だって、キミの車にも着いてたよ。

　もしも事実が証明されたら、ミハエルは去年のタイトルを返上しなくてはいけないことになる云々。あぁ、へら～りの、てほしの、21年越しの夢が～ぁ・・・って、だいじょび。そのために「それに類する」って言葉があるんだから、トラコンであってトラコンでなし。「トラコンて中嶋さんが使ってた無線のことぉ？」くらいのボケをかましておきましょ。「トラコンはダメ」と決められていても、「ホイールスピン・バスターはダメ」とか、「スターティング安定装置はダメ」とは書いてない。なに、まだ安心できない？　んでわマクラーレンとハッキネンさんの２年連続個人タイトルも返して頂いたら、納得するんでしょか。あのスタートを見てトラコン疑惑を思い付かない人がいたら、メカニック辞めたほうがいいじょ。とーしろーはいいんです。「んまぁ、天才だわ」とウキウキ見たほうが、レースは楽し。

　でね、「あれ、絶対トラコン使ってると思うんだけどなぁ」とぶつくさ言ってたら、鈴鹿のシケインで観察してくださった方がおりまして、「な～んだ、マクラーレンどころか、予選になったら全車トラコン使ってるぢゃん」と気付いてしまった悲しい観客もいたんですぅ。「全車」というのは、もちろんミナルディもアロウズも含めた「漏れなく全車」ってことね。「すんごくバカにされた気分になって、来年からは見に行くのを辞めようと思いました」と憤慨しておった。あぁ、お気の毒に。フォーミュラカーのメカニックなんぞも出来てしまうと、不幸なこともあるのねぇ。わたくしなんぞ何を使われても気付かないから、「ありゃ、予選になったら急にみなさまホイールスピンしなくなったわ。さすがはＦ１」で終わってしまうのであった。え、そりがトラコンてもんなの？　ほぉ。

　もしも自分の車にトラコンが着いてることを知らなくて、「やっぱさすがはＦ１だ、ドライブしやすいじょ」とか「俺様ったらなんて上手」と本気で思ってる人がいたら気の毒だけど、セミプロが気付くんだからプロで気付かない人はいないでしょ。もしも万が一、有り得ないことだけど気付いてないＦ１ドライバーがいたら・・・そんときは「マンちゃんの再来」と手放しで喜びましょう。だってセッティングが出来てない車でトップタイムを叩き出す天才だよ。大いに喜んでよろし。小難しい理屈が必要なのは、考えないと速く走れない人なのです。あぁ、前頭葉で走るドライバーよ、再び。てことで、バーニーさま。ここはひとつ痛み分けで、「この３年ほどは全車失格」でどうだ、ポン。←手を打つ音

　ハイテクってのは何でも禁止すりゃいいってもんではなくて、「人知を尽くした世界最高峰のレース」ってウリなら、人知を尽くせば良いのだよ。「速いけど乗ってる人は危険かもね」なんてマシンをわざわざ開発してるワケじゃないんだからさ。そんなに１チームだけ特出するのが気に入らなかったら、FIA特性マシンのワンメイクにして、コンストラクターズなんて辞めちまえぃ。アクティブサスを禁止しなかったら、今頃ロータスはまだＦ１を走ってたかもしれないぞぉ、と暴言を吐く放し飼い。日常生活？スポンサーとの契約？そんなことはどうでもよろし。レーサーってのは速く走れりゃい～んだよ。役者ってのは演技が出来ればいいんだし、歌手は歌が上手ければい～のっ。人格や態度やお顔にまで多大な期待をするなってば。そんなこと言ったら王侯貴族や、Ｆ１関係者で一番の高額所得者は「誰もが尊敬する人格者」でなきゃならんけど、そうじゃないでしょ？　←おい

　久々にニュースなんかを見ちゃったら、メット会社への違約金がとかトラコンがとか、つまんないものを見つけてしまってヤんなっちゃったのでした。ふぅ。もそっとマシなニュースを流してちょ～らい。ぶぅぶぅ。はてさて、前車検、後車検とも通ってしまったものに、「わたくし長年Ｆ１の元締めをしてますが、フレンッツェンさんに言われるまでトラコンを使ってる車がいたなんて、夢にも思いませんでしたぁ」なんて言うだろうか。言ってくれたらそれはそれで面白いけど、大バカ者呼ばわりされる道を自ら選ぶほど、彼らに「お笑い道の修業」が出来てるとは思えんのだが。で、現存するマシンで全チームの車検をやり直して、フタを開けたら「それに類する装置」にバーニーが取得した世界パテントナンバーが着いてたら笑うよね。あ、あなたのお笑いセンスを侮ってたら、ごめんなたいね、バーニーちゃん。

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