マスキング
缶スプレーの自家塗装でも、限りなくプロの仕上げに近付ける第一のポイントは、マスキングです。下地作りで手を抜くと塗ってからはリカバー出来ないので、塗装の全行程のうち、マスクに最も時間をかけるくらいで丁度いいと思います。

金具類を外して、1200番くらいのサンドペーパーで、全体を軽くこすっておきます。新品のメットは引っ掛かりが無いので、丁寧にペーパーがけして塗料のノリを良くします。

下地が出来たら、ドラフティング・テープでデザインを引いていきます。写真などの資料は出来るだけ原寸近くまで拡大して、帽体のバランスを計りながら貼っていきます。


曲面がキツイ部分は、ドラフティング・テープのクレープをキッチリ伸ばしながら、自然な曲線になるように大きく引っ張りながら貼り付けます。

ボーダーは、かぶったとき水平になる角度を探します。テーブルなどに置いたときに水平が出ていると、尻上がりのラインになってしまいますので、目指すデザインのバックスタイルの資料も用意しておくのがベター。


左右対称のロゴマークなどは、帽体を左右から見渡して位置決め。

目指す選手と自分の帽体が違う場合は、完全にコピーしようとしてもどこかで必ず歪みが出ますので、全体を見渡して一番それっぽく見えるバランスを探します。




位置決めが終わったら、油性ペンでデザインの輪郭をなぞっていきます。

マーキングは柔らかい鉛筆でもいいですが、消しゴムをかけると下地の目が潰れてしまいますので、鉛筆の線を消すときはソルベックスをティッシュかコットンに染ませて、丁寧にこすります。油性ペンで描いたときは、マスキング終了後にペイントうすめ液で消去。


下書きが出来たらドラフティング・テープを剥がし、線に沿ってマスキング・テープを貼っていきます。

このとき注意したいのは、色と色の境目には絶対シワが入らないように。マスクのエッジは必ず平らになるように、曲線がキツイ部分は短い直線を繋げるよう、ピッチリ引っ張りながら貼っていきます。


曲線部分は、こんな感じ。写真で言うと、ボーダーの内側はシワが沢山あってもかまいませんが、外側部分、マスクのエッジになる部分はシワを入れないように気を付けます。

この時点でマスクの際にシワが出来てるようならば、やり直し。貼り直しは失敗部分を剥がしてから、必ず新しいテープを使用します。


マスキングテープを貼り終えたら、直線的に貼っていった曲線部分を線に沿って切っていきます。このときお道具のページでご紹介した30度カッターの刃があると、45度のカッターより刃が薄いので、よりピッチリした仕上がりになります。

不要な部分を剥がすときは、ピンセットで丁寧に。ピンセットがなければ、カッターの刃を寝かせて静かに剥がします。




缶スプレーでグラデをかけているところは写真を撮ってないので、いきなりですが、マスクの剥がし方のキモ。

塗料が完全に乾いてから、帽体を傷付けない程度にエッジを軽〜くカッターでなぞっていきます。これをやっておくと、マスキングを剥がす際にフチの部分が欠けてしまうアクシデントが防げます。



違う色を塗る前、クリアをかける前には、必ず全体を覆っているマスキング・シートを取り換えます。内側部分はパッキングに沿ってマスキングテープを貼り、インナーをスッポリ覆うように。

モノの本などには、塗料の成分がインナーにかかるとメットがダメになってしまうと書かれていたりしますが、よほど大量にシンナーを染み込ませないかぎり大丈夫です。



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とうがらし@倶楽部冗談


















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