塗りましょう
マスキングが完了したら、いよいよ塗装。ここでは塗り方のツボをご説明していきます。下地から仕上げまで一連の写真を撮ってなかったので、マスクのページとは違うメットでのご説明になりますが、重ね塗りするときも要領は同じです。

カラーリングは明るい色から塗っていきます。このデザインはオレンジと濃い黄緑なので、オレンジ色から。

一度に厚塗りせず3〜4回に分けて、前の塗装が完全に乾いてから重ね塗りします。これは3回塗ったところ。

シューマッハ・メットのグラデは黄色が一番最初、次が赤、最後に黒を塗って、同じマスクで一気にドイツ国旗を作ります。違う色を重ね塗りする場合も、前の塗料が完全に乾いてから。明るい色から塗っていくのは、重ね塗りするときに下の色が透けないように、若干浮いてきてしまっても上から濃い色を塗ればカバーできるため。


何度か重ね塗りしたら、ドライヤーで簡易焼き付けをすると、塗膜が丈夫になります。

万が一、塗料が液ダレしてしまったら完全に乾くまで放置して、サンドペーパーで磨いてから必要であれば再塗装します。十分塗膜が厚く、サンドペーパーで凸凹を取っても下地が出ないようであれば、再塗装の必要はありません。

磨くときは、800番くらいの粗目の耐水ペーパーで、水をかけながらゆっくり円を描くようにこすります。タレてしまった凸凹が取れたら、徐々に1200番〜1500番くらいまで細かいペーパーをかけていきます。


1色目が塗り終わったら、完全に乾くのを待ってから、静かにマスキングを剥がします。このデザインは色と色の間にホワイトのラインを残しているので、カッターでラインを入れるのは、一番細いマスキングを剥がすときだけ。

アイホールの部分と、首の部分のマスキングシートも1色ごとに貼り替えます。パックキングの部分は、缶スプレーの粗い粒子だと塗料がキレイに入らないので、面相筆などを使って丁寧にリタッチしていきます。面相がなければ楊枝などでも代用できます。


リタッチで塗料がはみ出した部分は、ペイントうすめ液を綿棒などに染ませて、ゆっくり消していきます。あまり大量にペイントうすめ液をつけると、せっかく塗装した本体が溶けてしまいますので、一気にやろうとしないで根気よく一箇所ずつリタッチします。

綿棒がなければ、ティッシュをドライバーなどの先に巻いても代用できます。



2色目を塗る前に、ティッシュに染ませたペイントうすめ液で、塗装面の脱脂をしておきます。手の脂はけっこう強烈なので、そのまま塗ると指紋型、掌紋型に塗料が弾いてしまったりします。

マスキングの糊が残っている箇所や、乾いた塗装膜が飛び散っている箇所を完全にキレイにしたら、2色目のマスキングにかかります。




全体のリタッチが終わったところ。メットの下側の部分は最も塗りにくく、液ダレを起こしやすい箇所なので、私は背の高い植木鉢をメットの台代わりにしています。蘭などを植える縦長のプラスチック製の植木鉢に、厚めの大きな広告をかぶせてテープで軽く周囲をしばります。その上からメットをスッポリかぶせれば、下側の部分がグッと塗りやすくなるばかりか、マスキング・テープの貼り替えやリタッチのときも、植木鉢の部分を持てば塗装面を傷付けずに済むので便利です。



マスキングシートの貼り方は、こんな感じです。

マスクのエッジは細いテープでピッチリ貼って、シートを貼るときはその上から太めのテープで留めていきます。シートの素材は塗料で溶けない、柔らかいビニールシートがベター。

シートはピッタリ伸ばして貼る必要はありません。特に首とアイホールの部分は、インナーをスッポリ覆える大きさの袋状のものがベストです。大きめに貼っておけばそのまま塗装台にかぶせられますし、向きを変えるとき手が入らないとマスキングが引っ張られて剥がれてしまうので、パッキング周りはゆとりをもって貼るようにします。


パッキング周りは、こんな感じ。

帽体側に回り込んだ部分までキッチリとテープが入るように、ヘラかピンセットで押し込むように貼っていきます。ラウンドがキツイところは一気に貼らずに、短い直線を繋げる形で隙間なく貼るようにします。

2色目のマスキングは、完全に乾いたと思っても塗膜の下が完全に固まっていない場合があるので、1色目の色の上にかぶせるシートは必要最低限のテープで押さえるのがコツ。幅広のテープの1/5くらいをメットに貼る感じで、貼り込むときはエッジ側だけ押すようにして貼り付けます。


2色目のマスキングが終わったところ。

白く残しておきたい部分は、最初に貼ったマスキングをそのまま残しておきます。

首回りにかぶせるシートは、このくらいゆったりと。このまま植木鉢のメット台にスッポリかぶせます。





いよいよ、2色目の塗装。

写真を撮るために日なたに移動してますが、塗装は晴れた日の日影が基本。カンカン照りのところで塗装をすると、メットに付着する前に塗料が空中で固まりはじめて、キメの粗い塗装になってしまいますので、必ずひさしの下やガレージなど、風の弱い日影で塗るようにします。

これはグリーンの1回目ですが、このくらい塗りムラがあっても一度に塗ろうとしないで、速乾スプレーなら40分後くらい、超速乾でも20分は置いてから2度目の色塗りをします。




上から見ると、こんな感じ。

頭頂部の塗りムラが目立ちますが、この状態で乾く前に厚塗りしてしまうと、塗料が下へ下へタレてしまうので、1回目はこのくらいで十分です。




2度塗り後です。

塗りムラはだいぶ目立たなくなりましたが、まだ均一にキレイに塗れた感じではありません。もう20〜30分置いてから、3回目の塗装をします。



3度塗り後です。ようやく全体が均一に塗れました。

缶スプレーでムラなく塗るコツは、風のない場所で塗りたいものからスプレーを30〜40cm離して、全体に軽〜く吹きかけるようにすること。

半分くらい周囲に塗料を撒き散らしてしまうので、ちょっと勿体ない気もしますが、缶スプレーのノズルはエアーガンに比べて精度が遥かに劣るので、至近距離から吹き付けるとボタ落ちしたり、まだらに飛散したりして修正が大変なんです。


余った塗料はタッチアップ用にとっておきます。仮に全く同じ柄を塗ることがあっても、年月の経った使いかけのスプレーはガスが抜けている可能性大なので、新たに買ったものだけで塗装します。

ちなみに、このメットにここまで使った塗料は、オレンジが丸2本とリタッチにもう少々。グリーンは1缶の5/6くらいは使い切りました。買った塗料は、オレンジ3本、グリーンが1本。これを塗った2003年の暮れは、ハンズのアクリルラッカー超速乾スプレーが1本¥480だったんで、¥1,980のお買い物。この他に耐水ペーパーやマスキング・テープなど、¥100前後のお買い物もしているので、マスキング関係が¥500程度の出費。ここまでしめて、¥2,500程度です。


△MENU ▼NEXT



倶楽部冗談

とうがらし@倶楽部冗談


















SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送